ユグドラシル聖戦記外伝

トラキアとユグドラシル帝国のレンスターにおける戦争から数年後のある日・・・

その事件は起こった。



1人の男がトラキア城から出てくる。

その男は、背負っている袋にある杖と剣を入れていた。

「へへっ・・・・これで暗黒教団からたっぷり金が貰えるぜ・・・」

そう言ってすぐに街から離れて行く男。

そして、数時間後・・・・

伝説の武器の一つであるバルキリーの杖とナディアに伝わる聖なる剣で、ユーリがトラキアに来るさいに持って来たブラギの剣が盗賊に盗まれたことが発覚した。





ユウキ外伝7章「ROBBERY」





その日もユウキは例によって例のごとく闘技場で稼ぎまくっていた。

そして、今日も今日とて7人抜きして意気揚揚に闘技場を出るユウキ。

そこへ・・・

「ユウキ様、やはりここにいましたか」

「ファングか」

と、闘技場の前でファングと会うユウキ。

「お前がここに来るってことは・・・・何かあったのか?」

「はい。バルキリーの杖と、ブラギの剣が何者かに盗まれました」

「何・・・・!?本当か!?」

「現在、ドラゴンナイツが盗んだ輩を探してますが、見つかるかどうか・・・・とりあえず、すぐに城にお戻りください」

「ああ、わかった」

だが、懸命な捜索にも関わらず、盗んだ盗賊は見つからず、バルキリーの杖も、ブラギの剣も戻ってくることはなかった。





それから1ヵ月後・・・・・

「俺を訪ねて来た者が?」

「はい」

門番がユウキにそう伝える。

「それで、名前は?」

「メルセデスから来たリーシャという方らしいのですが・・・」

「リーシャ・・・?心当たりはないな・・・」

と、言っているユウキにファングが、

「俺は彼女を知っています。以前、川に落ちて流された時にメルセデスまで流されて助けてもらった事があります。たしか、その付近の義勇軍に所属しているシスターです」

と、言う。

「そうか。なら通してくれ」

「はっ!」





「はじめまして、ユウキ様。リーシャと申します」

「ああ、部下が世話になったらしいな。礼を言う。ところで、今回は一体何のようでトラキアに?」

「ええ、これを・・・・」

そう言ってリーシャはユウキに手紙を渡す。

「・・・・・・メルセデスにバルキリーの杖とブラギの剣が?」

と、驚くユウキ。

「はい、付近の暗黒教団がどうやら所有しているようです」

「その情報、信用できるのか?」

「はい、私の友人の盗賊の子がそれを見かけたそうです」

「・・・・・・そうか・・・・シスター、すぐに俺もメルセデスに向かおう」

「はい、お願いします」





と、いうわけでメルセデスに行くことになったユウキ。また、ユウキの護衛として例によって例のごとくファング、そして今回はファングと婚約したばかりのアリシアもついて行くことになった。

で、メルセデスまでの道筋の途中・・・・

「日も暮れたし、今日はこの街で宿をとろう」

と、言うユウキ。

「はい、すぐに宿を手配します。少々お待ちを・・・」

そう言うとファングは宿を探しに行った。

「さて・・と、シスター、丁度良いから簡単に義勇軍のことを教えてくれないか?」

「あ、はい・・・・(長くなるので中略(爆))・・・・・と、いうことです」

「なるほど・・・」

と、ユウキとリーシャが話し込んでる頃、アリシアは・・・

「ねぇねぇお嬢さん、ちょっと俺と付き合わない?あ、心配しなくても、一緒に酒場で酒を飲むだけだからさ」

「あ、あの・・・・」

何故かナンパされていた(爆)。

「・・・・・・よくナンパされるヤツだな・・・・ん?あいつ・・・」

と、ユウキがナンパしてるヤツを見て、

「・・・・・・・イルム?」

と、呟く。

「ん・・・・?ユウキ王子?久しぶりだ―」

と、イルムが言いかけたところで、唐突にイルムの首に槍が突き付けられる。

「な!?」

「・・・・・随分久しぶりだな、イルム?一体今何してた・・・・?」

当然、イルムに槍を突きつけたのは宿を手配して戻ってきたファングだった。

「・・・・な、なんだよ・・・女の子ナンパしちゃ悪いってか?」

「それは勝手だが、人の婚約者ナンパするな!!」

「何!?お前の婚約者だったのか!?」

と、言い争いを続けるファングとイルム。

「どうでもいいけど、宿は?」

と、この言い争いを止めるのも兼ねてファングに訊ねるユウキ。

「あ、はい。近くの宿屋に手配しておきました」

「じゃあ、そこへ案内してくれ」

「はっ・・・」





「へぇ・・・・で、そのバルキリーの杖とブラギの剣が盗まれてメルセデスの方で見つかったからからメルセデスに向かってるのか」

と、ユウキとイルムが宿で話し込んでいた。

「ああ。イルムは?」

「俺もメルセデスだよ。探してたヤツがそこにいるって話を聞いたからな」

「探してるヤツ・・・・ギリアムか?」

「兄貴は今メルセデスにいるのか?」

「ああ、そう聞いている。その様子だとお前の言っている人物とは違うようだが・・・」

「・・・・・・・まぁな・・・ちょっとした幼馴染さ。リンって言うんだけどな」

「リン様!?」

と、二人の話を聞いてたリーシャがそう叫ぶ。

「リンを知っているのか!?」

と、イルムが驚きながらリーシャに訊ねる。

「は、はい・・・私が所属している義勇軍をまとめている人なんですが・・・ウイングロードのギリアム様とは幼馴染と・・・・」

それを聞いて、イルムは、

「・・・・ユウキ王子、俺も一緒に行っていいか?」

と、聞く。

「ああ。俺は別にかまわないが・・・・」

「それじゃあよろしく頼む」

こうしてユウキ達はイルムを加えてさらにメルセデスまでの旅路に付くのであった。





そして、数日後・・・

ユウキ達はメルセデスの通称“暗黒の森”と呼ばれる森にある義勇軍が拠点としている要塞に辿り着いていた。

「おっ・・・戻ってきたみたいだな・・・おい、グレイス!リーシャちゃん帰ってきたぞ!」

と、ユウキ達の姿を確認したロベルトがグレイスに言う。

「ああ、わかった」

と、グレイスが言う。

(・・・・・相変わらず朴念仁なヤツ・・・)

と、ロベルトは思いながらグレイスと共に部屋の外に出た。

「よっ、リーシャちゃん、おかえり」

「グレイス様、ただいま戻りました」

と、リーシャは、ロベルトよりもグレイスに向かって言う。

(無視・・・・?)

「リーシャ、無事で良かった。ユウキ様、お久しぶりです」

「ああ・・・まぁな・・・・悪いが今回も大変なことになりそうだ」

「そうですね・・・・」

と、ユウキとグレイスが話している隣で、

「あ、アリシアちゃんも来たの?久しぶりじゃん」

ロベルトはアリシアに話しかけていた。

「・・・・・・おい、ロベルト」

「ん・・・・?何だ、グレイス」

「・・・・サリアが後ろに言うぞ」

「えっ?」

ロベルトの後ろにはサリアが不機嫌そうに立っていた。

「さ、サリア・・・・・」

「ロベルト・・・・・まだ何も言ってないのに、何を焦っているの・・・・?」

「うっ・・・・」

と、ロベルトはしどろもどろになるのであった。

「それにしてもファング、彼女はレンスターの方の人間なんだろう?連れてきても良かったのか?」

「ああ・・・あまりこういうのに私情は入れない方がいいんだが、どうしてもって言うからな・・・・」

「どうしても・・・でなんとかなるのか?」

と、いうグレイスの当然の疑問にファングは、

「まぁ、俺達は婚約したからそこら辺の融通は少しは聞くんだが・・・」

と、答える。

「何ぃ!?」

と、グレイスとサリアに怒られながらもそれを聞いていたグレイスが声をハモらせて驚く。

「・・・・・そう言えば、まだ言ってなかったな・・・」

と、話しているファング達。

「イルムガルト・・・やはり来たか」

「ああ・・・・兄貴。リンに会いにな。いるんだろ?ここに」

と、ユウキ達が来たと聞いてやってきたギリアムとイルムがその隣で話していた。

「ギリアム、リンという人の所へ案内してくれ」

と、ギリアムに言うユウキ。

「はい」





「貴方がトラキアのユウキ王子ですね。『紅蓮の竜騎士』の話はこちらでもよく伝わってますよ」

そう言って、義勇軍の指揮官の女剣士であるリンがユウキ達を迎える。

「そりゃどうも・・・・で、さっそく本題に入りたいんだが?」

「ええ・・・・・・数週間前、この近くで盗賊を捕らえたのですが、その盗賊がトラキアからバルキリーの杖とブラギの剣を盗んで暗黒教団の司祭に渡したと言いましてね。義勇軍の盗賊にそれを確かめるために潜入させたところ確かにバルキリーの杖もブラギの剣もあったということです」

「それなら、すぐにでも取り返しに行くべきじゃないか?」

「それが・・・・その置いてある砦の近くにティフェレト城があるのですが、その城にいるコールマンと言う将軍がロプトの斧を所持しているのです。ユウキ王子はロプトの斧がどんなものであるか、知っていますよね?」

「ああ、母上から聞いたことがある。暗黒神ロプトウスの魔力で守られた斧で持っている者はどんな攻撃でも傷が付かない・・・・・数少ない例外がイナルナの持っているナーガと、ブラギの剣だ」

「つまり、ブラギの剣がないとコールマンには勝てないのです・・・・砦に行っても城に援軍を呼ばれて挟み撃ちを喰らえばひとたまりもないでしょう」

「ならば軍を二つに分けて同時に攻めればいいということか」

「ええ・・・・で、どれぐらいの戦力を砦の方へ回すかということですが・・・・」

「それなら問題ない。俺一人で充分だ」

「え!?」

さすがにそれにはリンも驚く。

「そうだな・・・・道案内役に一人とそれに陽動役を一人付けてくれれば完璧だ」

「ほ、本気ですか?」

「ああ。この要塞の守りの事は大丈夫か?」

「はい、向こうはまだ私達を甘く見ています。時間をかけなければ大丈夫でしょう」

「なら大丈夫だな・・・決行はいつにする?」

「良ければ明日でもできます」

「じゃあ、それでいこう。ファング!お前はリンと一緒に城を攻めろ」

「はっ!」

「ところで・・・・・ユウキ王子、貴方達と一緒にいるその青髪の男は?」

「ああ・・・・以前、何度か世話になった傭兵のイルムだ。だが、別に説明する必要なんかないんじゃないか?」

リンの質問にユウキがそう答える。

「・・・・・・イルム」

「・・・・久しぶりだね、リンちゃ―」



ブンッ!・・・パシッ



「ん・・・・・出会い頭にそれはないだろ・・・」

と、唐突に振り下ろされたリンの剣を白刃取りで受け止めるイルム。

「うるさい!今頃ノコノコと何しに私のところに来た!?」

「そうつれない事言うなよ。俺は君の心の恋人なんだぜ」

「か、勝手なこと言うな!こんなところで!」

「それじゃあ、ここじゃなきゃいいのか?」

「うっ・・・・いいわけない!!」

と、イルムとリンの言い争いを見て、呆れながらユウキが、

「なぁ、ギリアム・・・・あの二人って昔恋人同士だったのか?」

と、ギリアムに訊ねる。

「ええ・・・・・私もリンに聞いたのですが、数年前にイルムが街で他の女性を口説いているのを見て、別れたらしいです」

「・・・・・・・・アイツらしいと言うか何と言うか・・・・ギリアム、悪いけど、部屋に案内してくれないか?」

「はい、ユウキ様」

と、ユウキはイルムとリンを尻目にさっさとその部屋から抜け出すのであった。





そして、次の日・・・・

「ユウキ様、あそこがその砦です」

「・・・・・」

ユウキは道案内としてサリアを、陽動役としてギリアムを連れてバルキリーの杖とブラギの剣が納められている砦に来ていた。

「よし・・・・マグ、お前はここで待ってろ・・・・」

と、言ってマグから降りるユウキ。

「こういう時は一気に抑えるに限る・・・・ギリアム、上手く兵を引き付けてくれ。行くぞ、サリア」

「わかりました、ユウキ様」

「はい!」





砦に侵入したユウキとサリアは中にいる兵士達を倒しながら、バルキリーの杖とブラギの剣がある部屋へ向かっていった。

「陽動した割にはかなり兵が残ってるな。まぁ、バルキリーやブラギの剣が置いてあるなら当たり前だが・・・サリア!次はどっちに曲がればいい!?」

「右です!そしてその一番角の部屋に!」

「わかった」

そして、バルキリーの杖とブラギの剣がある部屋の入る。

そこには・・・・・バルキリーの杖に何やら呪文をかけていたらしい暗黒司祭がいた。

「クックック・・・・『紅蓮の竜騎士』、トラキアの王子ユウキか・・・・遅かったな、バルキリーの杖にはたった今封印をかけさせてもらった」

「何だと・・・・・・?」

「マイラ様はこのバルキリーの杖を危険視されている。かつて殺したはずのカルディナの公子もそれで蘇ったらしいからな・・・・だが、これでもう誰も蘇らせることは出来ない」

「くっ・・・・貴様・・・・!!」

「そして、お前もここで・・・・・」



ドスッ!!



言い終わる前にユウキはグングニルを投げていた。

「ククク・・・・わしを殺しても封印は解けぬ・・・・ククククク」

それが、その暗黒司祭の最後の言葉となった。

「・・・・・よし、ここから脱出する」

「はい!」

そして部屋を出る二人。だが、すでに砦中の兵がそこへ待ち構えていた。

「くっ・・・・バルキリーの杖とブラギの剣は取り返されたか・・・・」

「どうせ、この事を報告すれば処刑されるんだ・・・ならば、刺し違えてでも戦った方がいい・・・!!」

「そうだな・・・・・全てはマイラ様のために・・・・・・・・!!」

そう言って兵士達が襲いかかってくる。

「・・・・・・・自分の命すら大事だと思えないから、簡単に人の命を奪う!なぜ、罪のない子供たちを生贄にするようなヤツがこの世界のことを考えられると思う!人の死を強いる指導者のどこに真実がある!!寝言を言うなッ!!」

ユウキはそう叫びながら、グングニルを手に兵士達と戦いを始める。





数十分後、ユウキとサリアは砦から脱出してきた。

「ユウキ様、ご無事ですか?」

陽動で砦の外にいたギリアムがそう言う。

「ああ。バルキリーもブラギの剣も回収した。俺たちもティフェレト城へ向かうぞ」

「はっ!」





一方、ティフェレト城では・・・

ファング、アリシア、グレイス、ロベルト、イルム、リンは場内に入ることに成功していた。

「それにしても・・・・この城はどうしてこんなにわけのわからない仕掛けが多いんだか・・・」

と、ファングが呟く。

「蒟蒻が吊り下げてあったり、作り物の生首が置いてあったりしましたね・・・誰がそれで怖がるんでしょう?」

と、ファングに同意するアリシア。

ちなみに、ずっと昔にそれでキレちゃった人がいるのは秘密だ(爆)。

「ここの城主の趣味はわけわからないな・・・・」

と、全員の気持ちを代弁して呟くイルム。

ちなみに、今の城主じゃなくて、ずっと前の城主の趣味である(爆)。

「それより、早くコールマンの所へ行こう」

そうリンが促す。

「そうだな・・・・」

と、グレイスが呟き、周りを見渡す。

「・・・・敵兵が来たな」

そう言ってサリアの弓を構えるロベルト。

他の皆もそれぞれの武器を構える。

そして・・・戦闘が始まった。

「さすがに・・・・城内の兵となるとなかなかできるな・・・だが!!」

と、グラディウスで敵兵を刺すファング。

「今、お前達にかまっているほど暇ではない、悪く思うな」

そう呟くファング。

「はっ!」

と、敵を斬るリン。が、すぐ後ろの兵が彼女に襲い掛かる。

「ちっ・・・しまった!」

と、叫ぶリン。

だが、

「ぐぁ!!」

と、言って、その襲い掛かった兵が倒れる。

「イルム・・・・・」

「相変わらず後ろを気にせずに戦うな、リンは・・・だから俺がサポートしてやらなきゃいけないわけだ」

と、その兵を倒したイルムが言う。

「馬鹿・・・・・・ありがとう」

そう呟くリン。

「どうやら、片付いたみたいだな」

「ああ・・・多分、この奥にコールマンがいるな・・・」

「それじゃ・・・行きますか」

そう言って奥へ入って行くファング達。

そこには、一人の男が立っていた。

「来たか・・・・貴様らが義勇軍だな?なかなか厄介な事をしてくれたものだ・・・・」

「厄介で結構。私達の目的は帝国を倒すことだ!」

「ふん・・・・帝国を倒す?そんな馬鹿なこと、お前達に出来るわけが無いだろう!!」

そう言って斧を構えるコールマン。

「行くぞ!」

と、ファング・アリシア・グレイス・イルム・リンが一斉に斬りかかる。

が、

「無駄だ!!」

と、斧を振り払っただけで弾き飛ばされるファング達。

「これでも喰らいやがれ!」

と、ロベルトがサリアの弓を引くが、その矢もコールマンに刺さる前に弾き飛ばされる。

「くっ・・・・・やはり無理か・・・・どう思う、ファング?」

と、言うグレイスの問いに、

「正直言って、ヤツ自身は大した事はない。だが・・・・あのロプトの斧がある限りは俺たちに勝ち目はないな」

と、答えるファング。

「同感だ・・・・だが、ユウキ様が来るまでにどう抑えるか・・・・」

「やるしかないだろう・・・・」

「それじゃあ・・・行くか!」

と、再びファングとグレイスがコールマンに斬りかかる。

「無駄だと言ってる!!」

そう言って再びファングとグレイスを弾き飛ばすコールマン。

そこへ・・・・



ブンッ!!



と、扉の方から槍が飛んでくる。が、それも当然弾かれてしまう。

「これは・・・・グングニル!?」

と、弾かれた槍を見て驚くコールマン。

「ユウキ様!!」

「間に合ったようだな・・・・」

と、そこへユウキが現れる。

「貴様が・・・・『紅蓮の竜騎士』、トラキアの王子ユウキか・・・・貴様も帝国を倒すと無駄な事を言ってる輩か?」

「ああ、ヤツらを放っておくわけにはいかないからな」

そう言って、鞘から剣を抜くユウキ。

「ふん・・・諦めれば少しは長生きできるものを・・・・」

「残念だが・・・・・俺の嫌いなのは『後悔すること』と『諦めること』でね・・・・」

「ならば・・・・死ね!!」

と、ユウキに襲い掛かるコールマン。

だが、



ザシュッ!!



「なっ・・・・・まさか・・・それはブラギの剣か・・・・」

「終わりだ。もうお前に勝ち目は無い」

「ふん!!青二才のくせに偉そうなことを・・・やらせはせん!やらせはせんぞぉぉぉ!!」

そう言ってユウキに斧を振り下ろすコールマン。

「勝負あったな」

「ああ」

と、観戦して呟くファングとグレイス。

そして、その言葉通り・・・

「武器が良くても・・・・・・・・使い手が、それを引き出すことが出来なければ!!」



ズバッ!!



と、コールマンを一閃するユウキ。

「ば、馬鹿な・・・・・このわしが・・・・」

それがコールマンの最後の言葉となった。

「言ったはずだ・・・・終わりだと」

そう呟くユウキ。そして・・・



バキィ!!



と、ブラギの剣でロプトの斧を破壊する。

「よし、城主は倒した。この戦いは俺たちの勝利だ」





数日後・・・・

「イルム、お前はここに残るのか?」

「ああ。リンちゃんをサポートしてやらなきゃいけないからな」

「そうか・・・」

と、要塞の門の前で話してるユウキとイルム。

「ユウキ様、今回の戦いはお世話になりました」

と、ユウキに言うリン。

「いや、感謝されることの程じゃあないさ」

ユウキは、「別に俺じゃなくてもブラギの剣を使えるヤツはいるし」と続けようと思ったが、グレイスの出自についてはショウと自分だけの秘密であったので、やはり、黙っておくことにした。

「それじゃ、ファング、アリシアちゃんと仲良くしろよ」

と、ファングに言うロベルト。

「お前も女に声をいつもかけたりすると逃げられるぞ。すぐ側にいい例がいるだろう」

「悪かったな・・・」

と、ファングに言うイルム。

「じゃあな、グレイス。言っても無駄かも知れんが・・・少しはシスターに構ってやるんだな」

「・・・・・・・・?どういう事だ、ファング?」

やはり、無駄だったようだ(爆)。

「名残惜しいが・・・トラキアに帰るとするか・・・じゃあ、また会おう」

そう言って要塞を出るユウキ達であった。





「・・・・・・・・」

「どうしました、ユウキ様?」

黙り込んで何か考えているユウキに訊ねるファング。

「・・・・・いや、何でもない」

(嫌な予感がする・・・・バルキリーが封印された事は今はまだおそらくマイラには伝わってないはずだ・・・だが、それが知られたら・・・・・・ふっ・・・何を考えている、ユウキ。イナルナを守るのが、お前の全てだろう・・・)

だが、このユウキの予感は近い将来、彼の目の前で起こる事となる・・・・・

















後書き

作者:はい、7章終了!!

ユウキ:随分と時間がかかったな・・・・?途中でCardWirthにはまりやがって・・・

作者:ほっとけ!面白いんだから

ユウキ:・・・・・・・FEも進んでないだろうが、お前は

作者:・・・・・・

ユウキ:ところで、今回はなぜ『ロプトの剣』じゃなくて『ロプトの斧』なんだ?

作者:本編の作者の意向なんだが・・・・剣って多すぎるだろ?

ユウキ:まぁ・・・・バルムンク・ティルフィング・ミストルティン・ファルシオン・レーヴァテイン・ブラギの剣・・・確かに多いな

作者:槍もグングニル・ゲイボルク・グラディウスって3つあるし、弓もイチイバル以外にパル○ィアもどきだってあるじゃん。で、スワンチカしかない斧に決定。

ユウキ:切実な・・・・

作者:ちなみにメリ○ルソードは剣の数が更に多くなるので出せません。

ユウキ:じゃあ、メ○クルアクスにしたらいいんじゃないか?

作者:それはさすがに違う意味でマズイと・・・・

ユウキ:まぁ、期待はしてないがな。









キャラ紹介



リン 20歳(ユウキより2歳年上)

クラス:ソードファイター(ただし、クラスチェンジ後はフォーレスト)

メルセデスの義勇軍を率いる女剣士。ギリアム、イルムとは幼馴染でイルムとは元恋人。イルムが街で女を口説いているのを見てキレて別れたそうだ。とりあえず、ヨリは戻したみたいである。剣の腕はかなりのもの。