ユグドラシル聖戦記外伝

レンスターにおける帝国軍とトラキア軍の戦いから数週間後・・・

「・・・え~と・・・ここの修道院に送った子供は・・・」

と、言いながら戦後処理の書類に色々と書いてるユウキ。

祖父であるクーパーが前回の戦いで戦死してしまっていたため、こういう仕事は彼がやることになっていた。ファングがいれば、彼に押し付けて闘技場にでも出かけたかもしれないが、そのファングは最近、前回の戦いで助けたランスリッターの1人に槍を教えているため、あまり城に来てないのでそれも出来ない。

「・・・あ~・・・全く・・・デスクワークは俺には合わないよな・・・なんで俺がこんなことを・・・どちらかと言うと、クスハの方が合ってる気が・・・」

と、ブツブツと愚痴を言いながら書類に書き続けるユウキ。彼の机の上にはまだまだ書類が山積みされている。

そこへ・・・

「お兄様・・・」

と、クスハがユウキの部屋に入ってくる。

「何だ!?またどっかの子供がうちの兵を振り切って自分のいた孤児院に戻ったかと思えば、トラキアに来てたとか言うんじゃないだろうな!?一人手直しするのも結構大変なんだぞ!?」

と、クスハに向かって叫ぶユウキ。何が大変なのかはよくわからないが、とりあえず苦労しているらしい(爆)。

「い、いや・・・・・そうじゃなくて・・・・カーディフが来てるんですけど・・・」

「何?カーディフが?アイツはセンティアに行ったんじゃなかったのか?」

「それが・・・お兄様に相談があると・・・・」

クスハのその言葉にユウキは千載一遇のチャンスとばかりに、

「そうか、わかった。それじゃ俺はカーディフに会ってくるから、お前はその書類の残りをよろしくな」

と、クスハに書類を押し付けようとする。

「えぇ!?」

「じゃ、頑張って」

と、言って部屋を出ようとするユウキ。しかし・・・

「ユウキ・・・・仕事を放って何処へ行こうというのかしら・・・・?」

「は、母上・・・・」

と、部屋の前にいたユーリに止められるユウキ。

「ちゃんと自分の仕事はしましょうね・・・・・?」

「・・・・・はい」

と、ユーリの言葉に素直に答えて渋々部屋に戻るユウキ。こういう時の母に歯向かうとどうなるかは、ユウキもよくわかっている。ヘタすれば、バルキリーの杖でブッ叩かれたりするかもしれない(爆)。

「全く・・・・こういうところはコウヘイに似たんだから・・・・」

ユーリはそう言いながら溜息を付くのであった。





ユウキ外伝8章「FLAME ASSASSIN」





「で、何の用だ?カーディフ。俺、今忙しいからこのままで聞くから」

と、ユウキは書類に色々と書きながら、部屋に入ってきたカーディフに言う。

「え~と・・・・・僕に剣を教えて欲しいんだけど・・・」

「ふ~ん・・・・・・・って何ぃ!?」

と、カーディフの言葉に、少し間を置いて驚くユウキ。

「そんなに驚かなくても・・・」

「いや・・・・何故に俺?」

「姉さんに頼んでも、姉さんは槍専門だし・・・元々レンスターの兵は剣はほとんど使わないし・・・センティアの人達に頼んでも良かったんだけど、姉さんがユウキは剣術も並の兵よりずっと強いって聞いたから・・・」

「なるほどな・・・・ま、確かに、レンスターは槍騎士ばかりだから剣はあまり使わないな・・・まぁ、俺より剣が得意なヤツを知らないわけじゃないが、せっかくそのためにわざわざトラキアに来たんだし、オグマのヤツに任せてヒネくれられたりしても困るし、ショウは忙しいだろうし、最近ファングは他のヤツを鍛えてるし、付き合ってやるよ・・・・今日からやるのか?」

「そのつもりだったんだけど・・・忙しそうだから明日からでも・・・」

と、いうカーディフに、

「いや、俺は教えられないが別に今日からでも構わないぞ」

と、答える。

「本当に?」

「ああ・・・書類持って行けばいいだろ・・・」





数十分後・・・

トラキアの闘技場。

「と、いうわけで、まぁ、頑張ってやって来い」

「ユウキ・・・・まさか、僕を殺す気じゃないよね?」

と、不安そうに言うカーディフ。

「大丈夫大丈夫。ここはよっぽど運が悪くない限り死なないから」

「・・・・・不安だ・・・」

「じゃ、俺は酒場で書類書いてるから、終わったら来いよ」

「了解・・・・」





と、いうわけでカーディフを闘技場に放り込んで、酒場で書類に書き込んでるユウキ。普通、重要な書類をそんな所に持って行くのはヤバイと思うが、どうやらこの男はあまり気にしていないらしい(爆)。

「ふぅ・・・・一休みするか・・・とりあえず、今日中に完成させたいな・・・」

と、言いながら一旦休憩を取るユウキ。

「・・・・踊り子か・・・まだ子供だな・・・」

と、酒場の中央で踊ってる黒髪の踊り子を見るユウキ。

「・・・・・気のせいか、イナルナに似てる気が・・・・・書類書いてて疲れてるのか?最近忙しくてイナルナに会ってないしな・・・・」

などとボヤくユウキ。

と、そこへ・・・

「よぉ、お嬢ちゃん。ちょっと相手してもらおうじゃねぇか」

と、ゴロツキが踊り子に迫る。

「嫌です!止めてください!!」

と、思いっきり嫌がる踊り子。

「ちっ・・・痛い目見ねぇとわからねぇようだな!!」

と、踊り子を殴ろうとするゴロツキ。

が、

「止めろ!」

と、二人の間に魔道士風の男が割って入る。

「何だテメェは!?」

「俺様か?単なる通りすがりの魔道士だよ」

「そんなことは聞いてねぇ!!なんで邪魔しやがる」

ゴロツキのその問いに、男は

「そんな子供に手ぇ出そうって言うのは見ててムカツクからさ」

と、答える。

「ちっ・・・・だがここじゃ魔法は使えないだろう。まずはテメェから・・・」

と、ゴロツキは男を殴ろうとするが、

「たしかにここでは魔法は使えないな。だが、これ以上やるというのなら、代わりに俺が相手になってやる」

と、ユウキが後ろから槍を突き付ける。

「・・・・!!」

「死にたくないのなら、とっとと失せろ」

と、ゴロツキに宣告するユウキ。

「くっ・・・・覚えていやがれ!!」

と、言って逃げ出すゴロツキ。

「・・・やれやれ、ゴロツキって言うのはああいう事しか言えないんだな・・・」

と、逃げ出したゴロツキを見ながら言う男。

「あ、あの・・・助けてくれてありがとうございます」

「礼はいらない・・・知り合いによく似ているヤツがいるから気まぐれで助けただけさ。ま、あのゴロツキは見てて腹立ったのもあるが」

「そうだよな・・・あれは普通は見ててムカツクよなぁ」

「・・・・っていうか、あんたもここじゃ魔法使えないのに無茶やったな・・・」

と、ユウキは男に言う。

「・・・・・・・ほっとけ・・・」

と、呟く男。どうやら、何も考えてなかったらしい。

「あの・・・御名前は?」

と、言う踊り子の言葉に、

「・・・・シヴァだ」

と、答えるユウキ。

「俺様はウイングだ。お嬢さん、宿まで送ろうか?」

「え、ええ・・・それじゃ、お願いします」

「それじゃ・・・シヴァとか言ったな・・・生きてたら近いうちにまた会おうぜ・・・」

ウイングと名乗った男はユウキにそう言うと、踊り子を連れて酒場を出て行った。

「・・・・・・・・生きていたら・・・・か。それにしても、あの踊り子、イナルナによく似ていたな・・・」

と、呟くユウキ。神ならぬ身である彼が、その踊り子がイナルナの妹であるルウランという事に気付く事はなかった・・・





数十分後・・・

「結構ボロボロになったな・・・何人抜き出来たんだ?」

「・・・・何とか三人・・・・」

と、トラキア城へ帰る道で話しているユウキとカーディフ。

「ま、剣の素人のお前が三人抜きできれば殊勲賞だろ・・・明日からは俺が直接指南してやる」

「・・・・・ユウキはいつも何人抜きしてるの?」

「俺か?七人に決まってるだろ・・・・・と、客のようだな・・・」

と、ユウキ達の目の前に先ほどのゴロツキが現れる。

「テメェ・・・・さっきはよくも邪魔してくれたな」

「ユウキ、何かしたの?」

「ん~・・・まぁ、踊り子に迫ってたから後ろから槍を突き付けて追い払った」

「・・・・・ユウキってイナルナ王女一筋って聞いたのに・・・」

「・・・・・別にそういう意味で助けたんじゃないんだが・・・・っていうか、何処でそんなこと聞いた!?」

「え?レンスターじゃ有名だよ?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「何ごちゃごちゃ喋ってやがる!!」

そう言うと、ゴロツキはユウキに襲い掛かる。

「やれやれ・・・・」

ユウキはそう呟くと、鋼の槍を振るう。



ザシュッ!



「ぐわぁぁ!!」

ユウキの一撃で倒れるゴロツキ。

「・・・・もしかして、殺したの?」

「まだ生きてる。こんなヤツを殺すには俺の槍は上等過ぎる・・・」

「そうだね・・・・」

そう言い合うと、二人はトラキア城へ帰るのであった。





の、はずであったが・・・・

「?・・・・どうしたの、ユウキ?」

急に立ち止まったユウキにカーディフが首をかしげて訊ねる。

「・・・・・カーディフ、お前、走るのに自信あるか?」

「え?まぁ、普通・・・かな・・・」

「それじゃ、次の角を右に曲がって全力疾走しろ。で、俺から離れないように付いて来い。はぐれたらあとは知らないからな」

「ちょ、ちょっと待っ・・・」

と、カーディフが言うより早く、ユウキはさっさと走り出してしまった。

そしてカーディフも慌ててユウキを追いかける。

「ユウキっ、何処行くつもり・・・・ッ!?」

と、ユウキを追いかけながら言うカーディフ。

が、そのユウキも行き当たりばったりに走っているようで、本当に道がわかっているのかはかなり疑わしい。

そして、

「うわっ!?」

いくつもの路地を曲がったところで、カーディフは不意に強い力に引っ張られた。

「静かにしていろ」

カーディフを引っ張ったユウキは、カーディフの口を抑え、しばらく、息を潜めて何かを待ち構えていた。

しばらくして、何者かが、ユウキ達がいる薄暗い裏路地へと入ってきた。

「・・・・・・はっ!」

と、ユウキと何者かが組み合う音がして、しばらくすると、ユウキが魔術師風の男の所持品を物色していた。

「ユウキ・・・・その人、誰?」

「さぁな・・・・酒場を出た辺りから妙な気配を感じてたからカマかけて見たんだよ」

「・・・・・まさか、全然関係ない人ってことはないよね?」

「・・・・・・・関係ないヤツがこんな物持ってるわけないだろう?」

そう言って、ユウキがカーディフに魔術書を投げ渡す。

「これは・・・・・・!」

ユウキがカーディフに投げ渡したのは、ヨツムンガンドの魔術書であった。

「・・・・・大方、俺を狙った暗殺者と言ったところだろう・・・・コイツは連れて帰った方が良さそうだ」

「連れて帰るのはいいけど・・・・ユウキ、道はわかってるの?」

「・・・・・・・・・・・知らん、適当に走ったからな」

彼等がトラキア城に辿り着いたのは、それから2時間後のことであった。





その頃、トラキアの城下町の某宿・・・

「ナル、今帰った」

「お帰りなさいませ、ウイング様」

部屋に入ったウイングを暗黒魔術師と思われる女性が出迎える。

「ユウキ王子はどうでしたか?」

ナルと呼ばれた女性の質問にウイングは、

「俺様ほどじゃあないが、なかなか油断できないヤツだな・・・マイラ様が暗殺を命じるのも納得できる。おそらく、今日送りつけたヤツじゃあ、無理だろうな・・・」

「そうですか・・・では、次は私が参ります」

「ああ・・・・・気をつけろよ・・・」

「はい!」





次の日・・・

書類を仕上げたユウキは、中庭でさっそくカーディフに剣術を教えていた。

「来い!カーディフ!!」

「やあぁぁぁぁぁぁ!!」

ユウキの言葉に、思いっきり斬りかかろうとするカーディフ。

「間合いが甘い!」

「うわっ!?」

と、あっさり弾き飛ばされるカーディフ。

「どうした、それでも獅子王と呼ばれたカンピナスの息子か!」

「くっ・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

と、再びユウキに襲い掛かるカーディフ。

「はっ!」

とあっさり受け流すユウキ。



そんなやり取りが昼まで続いた。





とりあえず、昼になったので、昼食を取ることにした二人。

そこへ・・・

「ユウキ様、報告したいことがあるのですが・・・」

「ファングか・・・どうした?」

と、中庭にやってきたファングがユウキに話し掛ける。

「昨日、ユウキ様が捕まえてきた暗殺者ですが・・・」

「ヤツがどうかしたのか?」

「ええ・・・・・・逃げられましたよ・・・・」

「・・・・!牢屋はちゃんとしたのを使ったんだろうな?」

「はい、一番頑丈なものを・・・・それが、何一つ傷がついてない状態で煙のように消えてしまったようです・・・」

「すると・・・・・やはり、内通者がいるという事か・・・」

「・・・・・内通者って・・・・どういう事なの、ユウキ?」

それまでユウキとファングの会話を黙って聞いてたカーディフがユウキに訊ねる。

「カーディフ・・・・お前、トラキア軍と帝国軍がまともにぶつかったらどっちが勝つと思う?」

「それは・・・・・・・・」

カーディフは答えがわかっているようだが、トラキアの人間の前でそれを言うのは躊躇われた。

「・・・・いかにドラゴンナイツが強くても、ヤツ等の魔道士部隊とまともにぶつかったら勝ち目はないでしょうね・・・不本意ですが」

「・・・・・・問題は何人の人間がそう考えているかだ・・・不満を抱えた人間は、火薬よりもずっと危険だからな・・・」

「・・・・・・」





そして、それから数日後。

ユウキに鍛えられたカーディフわずか数日間で確実にユウキの実力に近づいていた。

「くっ!」

カーディフの剣を捌くユウキ。

(・・・・・数日でここまで伸びるとは・・・さすがはヘズルの直系だけあるな・・・いや、ヘタすると俺やオグマよりも才能があるかもしれない・・・)

と、心の中で呟きながら、カーディフに反撃するユウキ。

が、カーディフはそれを剣で捌いて、ユウキに向かって斬りかかる。



・・・・パラッ・・・



ユウキが額に巻いているバンダナが切れて地面に落ちる。

「やった!ユウキに一撃入れられた!!」

と、喜ぶカーディフ。

しかし、

「カーディフ・・・・・・・・・・・・・・?」

「何?」

「これ・・・・どうしてくれるんだ?」

と、ユウキはカーディフに斬られたバンダナを持って笑顔で・・・・でも、額にくっきりと癇癪筋を浮かべて・・・・言った。

「え?えっと・・・・・もしかして、大切にしてたの?」

と、冷汗を浮かべながら言うカーディフ。

「ふっ・・・・これ、知り合いから誕生日プレゼントってことで貰ったものなんだよな・・・・」

ユウキのその言葉に、(間違いない、イナルナ王女に貰ったものだ・・・)と、確信しつつ、カーディフは、

「は、ははは・・・・」

と、乾いた笑いを浮かべながら、どうしようかと考える。

「・・・・・・・そこだッ!!」

「!?」



ドスッ!!



「うっ・・・」

と、ユウキが唐突に剣を投げた方向からそれに刺さったらしく、ボトッと木の上から弓を持ってた暗殺者が落ちてきた。

「よし、命中」

「・・・・・・・どういう事?」

「いや、とりあえず、殺気を感じたからそっちの方に投げ―」

と、言いかけて、ユウキはカーディフを抱えてその場から急いで離れる。

そして、次の瞬間、二人がいた位置にフェンリルが炸裂する。

「・・・・・・危なかったな・・・もう少し遅かったら、俺はともかくお前はお陀仏だったな・・・ミストルティンがあれば話は別だろうが」

「・・・・・・・」

「本当は今から凄くボロ雑巾にしてやりたい気分だが、危ないから今日は止めるか・・・」

ユウキのその言葉にカーディフは内心ホッとするのであった。





そして、次の日・・・・

ユウキとカーディフは町外れの人が全くいない広場のような所に来ていた。

「・・・・何となくわかるけど、何でこんなところに来たの?」

「・・・・・わかってるなら言ってみろ」

「・・・・・暗殺者を誘き寄せるため・・・・」

「御名答。俺の行動はおそらく逐一報告されてるだろうからな・・・わざわざここに行くことを大臣達に告げてあるからほとんど完璧だろう・・・」

「・・・・・で、何で僕まで来てるわけ?」

「・・・・・・・・・いや、特に意味は」

「・・・・・・・もしかして、まだバンダナの事を根に持ってる?」

「当たり前だ・・・・」

ちなみに、バンダナはユーリに縫って直してもらっている。

「・・・・・・・来たみたいだな」

ユウキの言葉通り、魔道士が二人やってきた。

「・・・・・やはりお前か」

魔道士の一人・・・・ウイングを見てもほとんど驚かずに言うユウキ。

「ああ・・・・・・マイラ様の為、お前らにはここで死んでもらう・・・」

「・・・・カーディフ、これ持ってろ」

そう言ってユウキがカーディフにある剣を渡す。

「・・・・これは・・・・ブラギの剣!?」

「貸してやる。後で返せよ」

「・・・・・わかった」

そう言ってカーディフはブラギの剣を鞘から抜く。

そして、ユウキもグングニルを構える。

「ナル、お前はあのガキを始末しろ。レンスターの王子らしいからな」

「はい」

こうしてユウキとウイング、カーディフとナルツガイスの戦いが始まった。





「はぁぁっ!!」

と、ナルツガイスに斬りかかるカーディフ。

それを間一髪避けるナルツガイス。

「・・・・速い!?」

と、驚くナルツガイスに、

「その坊やを甘く見ない方がいいぜ。それでも俺の自慢の弟子だからな」

と、ウイングと睨み合いながら言うユウキ。

「くっ・・・・!」

と、距離を取りながら、魔法を唱えようとするナルツガイス。





一方、

「・・・・・・」

「・・・・・・」

と、睨み合いを続けるユウキとウイング。

「・・・・・・・何故だ?」

「?」

「何故、お前ほどの男がマイラに手を貸す?」

「・・・・・決まってる!俺様の父バサラは、シオン王女やお前等の親に殺された!」

「・・・・・・・!」

「だから・・・・・お前を殺す!!」

「・・・・・・・わかった。なら、俺もこれでそれに答えてやる」

そう言って、ユウキは改めてグングニルを構える。

「・・・・・」

「・・・・・」

そして、しばらく睨み合いが続いた後、

「・・・・・・・ファラフレイム!!」

先に動いたのはウイングだった。

「・・・・・・・はっ!!」

その直後に目の前に現れた炎へ向かってグングニルを投げるユウキ。

そして、ファラフレイムの炎を突き破ってグングニルがウイングの右肩に刺さる。

「ぐはっ・・・・・!!」

が、ファラフレイムの炎もユウキに直撃する。

「くっ・・・・・・・」





「ウイング様!」

カーディフと戦っていたナルツガイスはウイングにグングニルが刺さるのを見て悲鳴を上げる。

「ユウキ!」

カーディフもユウキにファラフレイムが直撃したのを見て慌てる。

「ユウキ、大丈夫?」

と、ユウキに駆け寄るカーディフ。

「・・・・・あまり大丈夫じゃないな。炎の魔法を使うとは思っていたが、ファラフレイムとは思わなかった」

と、言いながら鋼の剣を杖代わりにして立ち上がるユウキ。

一方、ウイングとナルツガイスの方は状況不利と判断したらしく、グングニルを残して姿を消していた。

「逃げたか・・・・まぁ、いいけど」

「なんとか終わった・・・・」

「・・・・・あまり終わってないけどな。ファング達が内偵をしているが、内通者が誰なのかがわかるとは限らない」

「・・・・確かに」

「・・・・・・ついでに、お前を鍛えないといけない。もう嫌だというぐらいに・・・」

「・・・・まだ根に持ってたんだ・・・・」

「ああ・・・・・明日からは今までより厳しくしてやる」

「うぅ・・・・」

こうして、カーディフはこれから1ヶ月ほどユウキにシゴかれる事となるのであった。













後書き

作者:いや~、終わった終わった・・・

ユウキ:なんだ、このいい加減な終わらせ方は・・・・

作者:いきなりツッコミかい・・・・

カーディフ:俺が目立つ外伝のはずだったのに・・・・・

作者:っていうか、いきなり口調が本編のになると変だよな(爆)

クスハ:・・・・・私の出番が少なすぎる気がするんですけど・・・

ルウラン:・・・・私、名前出てませんよ?

ウイング:しかも、何気に本編に差し支えるような・・・・

作者:お前等、文句ばかりだな・・・・・つーか、ネタないのでここで終わりだ・・・(おい)