ユグドラシル聖戦記

次の日、シオンは城のバルコニーで朝日を眺めていた。
シオンにとって今まで以上に清清しい朝だった。
テンルウを想う気持ちが心地よいのである。
風も静かにささやいている、そんな感じがした。
<私・・・やっと・・・自分に正直になって生きていけるような気がする・・・>
そんな気持ちを抱きつつ、シオンはナディアで待っているユーリのところへと向かおうとしていた―




第10章 暗黒教団の野望と聖なる泉の聖獣




リベロ城の城門前で、シオン達は旅の身支度をしていた。
シオンの愛馬ブランは、今シオンに毛並みを整えてもらっている。
「ブラン、気持ち良い?」
シオンがブランに尋ねるとブランは嬉しそうに嘶く。
「そう。よかったわ」
笑顔でブランに語りかけるシオンをテンルウは遠めで見ていたのだった。
「・・・・・・」
すると、背後からマルスがテンルウに話しかけた。
「テンちゃん、昨日王女と何があったの?部屋から戻ってから随分と上機嫌だったけど・・・」
「別に・・・?」
少し顔を赤くしてマルスから視線をそらすテンルウの行動で、マルスは察知した。
「どうせテンちゃんのことだから、王女に何かしたんでしょ?」
「・・・!!!」
「言ったほうが身のためだと思うけど?」
つ~んとしてテンルウは話そうとしない。
「ふ~ん・・・意地でも言わないんだ・・・なら・・・」
そう言うとマルスはテンルウのわき腹をくすぐり出した。
「マ、マルス!!やめっ・・・く、くすぐったい・・・!!」
「言うまでやめないよ」
「や、やめ・・・言うから!!言うから、やめてくれ~!!」
テンルウがそう叫ぶとマルスは手の動きを止めた。
「で?何したの?王女に・・・」
「あ、いや・・・その・・・」
「ん?なんだい?言ってみなよ?」
「・・・キ・・・」
「・・・わかったからその先言わなくて良いよ。やっぱりなぁ・・・シオン王女も・・・」
「マルス、何か気付いてたのか?」
「うん。まあね」
そうこう言いながら、テンルウは殺気を感じた。
さっきのする方角をテンルウは見た。
すると、樹木の枝に一人のハンターがいることに気付いた。
ハンターが狙ってるその先は・・・・・・!!
「シオン、危ない!!」
「え?」
テンルウの言葉に思わず、後ろを振り返ったシオン。その視線の先にはテンルウがシオンの後ろに立っていた。
だがその右肩には一本の矢が突き刺さっている。
「テンルウ様?!」
コウヘイが矢が飛んできた方向にグングニルを投げつける。
「ぐあぁ!!」
見事、ハンターに命中し、ハンターは木の枝から落ちたのだった。
「テンルウ、大丈夫か?」
「テンルウ様!!」
コウヘイとシオンは矢を受けたテンルウを気遣った。
テンルウは自分の方に突き刺さった矢を抜き、シオンに笑顔で言った。
「大丈夫、それよりシオン、怪我はないか?」
「私は大丈夫です。それよりその傷を・・・!!」
「ああ、このくらい平ッ・・・」
その瞬間、テンルウの目の前が一瞬真っ暗になり、シオンの方にもたれた。
テンルウの顔色は真っ青になっている。
「テンルウ様!!大丈夫ですか?!」
「くそっ、身体が・・・!」
そう言ってテンルウは倒れてしまった。
「テンルウ様!!!」
シオンの瞳には涙が浮かぶ。
すると――――
<グランビアの王女よ>
シオンの意識に誰かの声が響いた。
<先ほどの矢に少し細工をさせてもらった。レストの魔法でもその男の身体に巡る毒は浄化できぬぞ>
【毒?!】
<王女よ、先程のはちょっとした挨拶だ。ローバーへ来い。でなければその男は後半日もせぬうちに死ぬぞ>
「・・・」
シオンは険しい顔をして、ブランの背に乗った。
「キラ、テンルウ様をお部屋にお運びして!!」
「シオン様?!」
「私はローバーへ行きます!!」
「王女、一人じゃ危険だ。俺も行こう」
「コウヘイ様、よろしくお願いしますわ」
「ああ、行くぞ、マグ!!」
そう言い残し、シオンはブランに乗ってその先にある森へと消えていった。
そしてコウヘイもマグの背に乗り、上空へと飛び立った。
「王女、一体何があった?」
「私の意識に語りかけるなんて、普通の魔道士にはできないことです」
「???」
シオンは辺りを見まわし、そしてあるものを発見した。
「コウヘイ様、ここで少しの時間待っていて貰えません?」
「何かあるのか?」
「私はちょっと・・・魔力を高めるために、禊を・・・」
「禊?」
「と、とりあえず、ブランとここで待っていてください」
そう言ってシオンは走って森の奥に入っていった。
「何なんだ?一体・・・」
コウヘイはわけもわからずにただ、ブランとマグアナックと共に立ちすくむのであった。





その頃リベロ城では―――――



オスカーをはじめ、キラ、マルス、ルサールカはテンルウを部屋に運び、ただおろおろしていた。
「テンルウ様に刺さった矢は毒矢ですわ。しかも、今だかつて見たことのないかなり強力な毒です。レストがあっても、おそらくテンルウ様の毒は癒せないでしょう」
ルサールカの診断した結果はそれだった。
「毒?!」
「では姉上は・・・」
「私達も行きましょう!!」
「キラ様、それはなりません。おそらくローバーには・・・」
「ルカ。何かあるのかい?」
「きっと、この毒は暗黒教団の作りだした特殊の猛毒。このままでは半日も持たないでしょう。私達はここで、シオン様の帰りを待ちましょう。コウヘイ様もいらっしゃるのです。きっと大丈夫ですわ」
そう話しているうちに、テンルウの意識が戻った。
「こ・・・ここは?」
「リベロ城ですわ。テンルウ様」
「シオンは?」
「コウヘイ様とローバー城へ行かれましたわ」
それを聞いてテンルウは身を起こそうとする。
「いけません、テンルウ様!」
「俺も・・・行く!!」
「なりません!テンルウ様、貴方が少しでも身体を動かせば、毒の回りは速くなります。シオン様の思いを無駄になさらないでください!!」
「しかし・・・」
ルサールカがテンルウの身体を無理やり床につかせた。
「今は身体を休めてください。シオン様もじきにお戻りになります。ですから今は・・・」
「・・・わかった」
そうして再び、テンルウは眠りについたのだった。






シオンは今、泉で魔力を高めるために禊を行っていた。
巫女は禊を行うことで、魔力を今まで以上に高めることができる。
<私の考えが当たっていれば、おそらく・・・>
そう考えつつ、シオンは泉にもぐり、泳いでいる。
水の温度は非常に心地よく、禊をするには丁度良い冷たさだった。




しかし――――




シオンが顔を出して息をし、少し浅いところへ向かおうとしたその時だった。
泉がまばゆい閃光を放ち、シオンを包みこんだ。




待っていました。ヘイムと魂を共にするものよ・・・・




何処からともなくその声は聞こえる。
シオンは辺りを見回すが誰一人いなかった。




私はここです。ナーガの巫女よ・・・




そう言われ、シオンは後ろを振り返った。
すると、そこには水面に立つ白馬がいた。だが、普通の馬とは違い、一本の角が生えていた。
「ユ、ユニコーン・・・?伝説の聖獣の・・・」
シオンが呆然と、そのユニコーンを見つめていた時・・・
「王女!!何かあったのか!!」
「え?!」
後ろの方で声がしたのでシオンは後ろを振り返った。
コウヘイの目にうつったのは、衣一つまとわぬシオンの姿と水面に浮かぶ見なれない動物がいた。
シオンとコウヘイの思考が止まった―――――




きゃああああああああああああ!!!




その後、コウヘイがシオンにライトニングをかまされたのは言うまでもない。




あの・・・お話し、進めたいんだけど・・・・・・?




シオンは泉から上がり、服を着たあと、コウヘイを回復していた。
「だから、禊をするから待っていて下さいと、アレほど言ったではありませんか?!」
「す、すまない・・・」
「・・・嫁入り前なのに・・・」
顔を真っ赤にしたシオンがコウヘイにリライブをかけながら言った。




巫女よ、そろそろ話を進めたいのですが?




聖獣にそう言われ、シオンとコウヘイは今置かれている状況を思い出し、聖獣のほうを見た。




私はナーガに遣えている聖獣、ユニコーン。ナーガの巫女よ、時は来ました。マイラが復活します




「マイラが?!」
シオンは驚いた顔をしている。
「王女、マイラって・・・誰だ?」
「貴方、よくそれで聖戦士が勤まりますわね・・・。マイラというのは私達の先祖であるヘイムやダインが倒した、ロプト帝国の女帝です。マイラは暗黒神の化身だと伝えられています」
「そのマイラが復活するってどう言う事だ?死んだんだろ?そのマイラっていう女帝は・・・」




いいえ、マイラは生きています。12聖戦士達はマイラの強大な力を封印することはできても、殺すことはできなかったのです。ヘイムはマイラの身体から魂を引き離し、その魂を封印したのです




「その魂がマイラ神殿に納められているの。だからあの神殿は立ち入り禁止で入ったのがわかった時点でマイラ神殿に足を踏み入れた人は火あぶりにされたという話ですわ」
「へぇ・・・そんなことがあったのか・・・」




そのマイラの封印を誰かが解いてしまったのです。ですがマイラは今魂だけの存在・・・今は何もできないでしょうけど・・・人の身体を乗っ取った時には世界が・・・再び生贄を欲する暗黒帝国が生まれてしまうでしょう。そうなってしまってからでは遅いのです。




「けど、一体誰が封印を?あの封印はちょっとやそっとじゃ解けないと父上から伺ったことがありますけど・・・」




ナーガの巫女よ、貴方は聖なる力を受け継ぎし聖なる存在・・・貴方の眠っている力を解き放ちましょう。聖女が覚醒する時です




「聖女?!」




そう、かつてのヘイムがそうであったように・・・




シオンはユニコーンの言っていたことが信じられなかった。シオンが聞いていたヘイムのクラスはセイジだったのである。
聖女はその名の通り、聖なる力を秘めた巫女以上の存在である。
「私が、聖女に・・・」




貴方達の今の時代では、聖女のことをセイジと呼んでいますね。セイジは本来賢者のことを現す言葉なのです。さあ、私の身体に触れ、聖なる言葉を言いなさい。




「聖なる言葉って言われても・・・」
シオンは思わずコウヘイの顔を見るがコウヘイは表情で「俺に聞くな」と言っている。




貴方は知っています。何せ貴方は、ヘイムの生まれ変わりなのですから・・・




その言葉を聞いてシオンとコウヘイは驚いてしまった。
「王女が、伝説の聖戦士、ヘイムの生まれ変わり?」
「私が・・・聖者ヘイムの・・・生まれ変わり・・・」
その言葉がシオンの心に重くのしかかる。
彼女には、そう感じた。




私にはわかります。その気高き魂は紛れもなくヘイムそのもの。それにヘイムはある封印を自分の身体に施したのです。




「封印?」




ヘイムはマイラが復活した時のことを恐れ、光魔法ナーガを受け継ぐ子に女の子が産まれないように、封印を施しました。自分が生まれ変わる時以外に女の子は生まれないように、そんな封印を・・・




「そういえばそうだわ。今までナーガを受け継いできたのは皆男ばかり・・・」
「そんな封印を施すほど、女が産まれるのが嫌だったのか?」




マイラの魂と波長が合うのは、生きた女の子の身体ですから・・・




「なるほど・・・」
コウヘイは何となくわかったようで納得した。




さぁ、ナーガの巫女よ。私の身体に触れなさい。




シオンは何かに導かれるように、ユニコーンの体に触れた。
脳裏の奥底から言葉が生まれてくる・・・




 遥かなる光と 闇の間に人の命を司るは 聖なる光に導かれし龍の嘶き 風となれ 森へ帰れ
 海を見よ 空に舞え 時は来たり 我、ナーガに導かれし聖女なり




聖なる光がシオンを包みこみ、そして、シオンの中へと消えた。
シオンの身体から魔力が溢れる。




聖女よ、これは貴方に返します。




ユニコーンの角から一本のロッドが姿を現した。
そのロッドは金の龍が描かれた金細工が一つの大きな宝玉を包みこんだ綺麗なロッドだった。




それはかつてヘイムが愛用していたロッド。それ一本があれば、他の杖がなくとも、望む杖魔法がつかます。そしてそのロッドには邪悪なる闇を打ち消す力があります。たとえどんな闇魔法が存在しようとも、そのロッドがあれば、その効果を打ち消すことが出来るでしょう。




「なら、これでテンルウ様の毒も癒える?」




貴方の意識を少し読ませていただきました。おそらく、そのロッドでレストを使えば、彼の毒も癒えるでしょう。




「王女、良かったな」
「ええ」




さあ、行きなさい。それと、この先に邪悪な気が漂っています。それを浄化していくのも良いでしょう・・・さよなら・・・聖女シオンよ・・・




そう言って、聖獣は光と共に消えていった。
「王女、ローバーへ行くのか?」
「ええ、テンルウ様の件のお礼、させてもらうわ!!」





シオンとコウヘイは聖なる泉の森を抜け、ローバー城を目の前にしていた。
彼女は何かの気を感じ、コウヘイに上空から降りてくるように言った。
「どうした、王女」
「ここから先へは進んでは行けませんわ。特に貴方のような魔法防御の低いドラゴンナイトは・・・」
シオンはブランの背から降り、自分から歩いてその奥へと進んだ。
「おい、王女・・・」
<来たな・・・ヘイムの血族よ>
その声はシオンだけではなく、コウヘイにも聞こえた。
「やっぱり、暗黒司祭ね」
<私の正体を知ったところで、お前をかばって矢を受けた男の命は助からぬ!王女、貴様もここで死ぬがいい!!>
「それはこっちの台詞よ!!・・・コウヘイ様、私が合図をしたら守備台に立っている男を殺してください。私は、あの男の魔力を封じます!!」

「わかった」
「決して合図を出すまで、ここから先の森にへは入っては行けませんわ!!」
「了解!!」
シオンは先ほどもらったロッドを手に、聖なる言葉を唱える。
<お前たち・・・やれ!!>
その言葉に順じて、ローバーの蛮族がシオンを襲う!
しかし、その目はうつろで目の焦点が合っていない
「王女!!」
コウヘイが心配する中、シオンはその場から動こうとせず、印を切りだした。蛮族の矢がシオンめがけて向かってくる!!


が・・・!


聖女として覚醒したシオンの周りを結界が覆い、矢をはじき返した。
「サイレス!!」
呪文が完成し、印も切り終え、シオンは力ある言葉と共にロッドを天に翳す。
「コウヘイ様!!今ですわ!!」
シオンの声と共にマグアナックは上空へ舞い上がり、守備台の近くまで飛んでいく。
そしてコウヘイは、守備台に立つ黒ずくめの男めがけてグングニルを力一杯投げつけた。
<しまった!!>
しかし、それも遅く、一瞬にしてグングニルは黒ずくめの男を貫いた。
すると、今までうつろな瞳で襲いかかってきたローバーの蛮族は我に返り自分たちが何をしていたのかわからず、おろおろしていた。
シオンはすぐさまブランの背に乗り、ローバー城の城門へと向かった。
シオンとコウヘイはローバーの城内へ足を踏み入れた。
そこは死体の山で溢れ、血生臭いにおいが漂っていた。
「ひどいな。メイドまで殺されてやがる・・・」
「・・・・・・」
シオンは無言で奥へと進み、王室のドアの前で立ち止まり、その扉を開けた。
王室ではローバー城の城主・シボレーとその息子のジェミニが血だらけになって倒れていた。おまけにジェミニの方はすでに息はなかったのである。かろうじて息のあるシボレーも虫の息だった。
「シボレー王!!」シオンがシボレーに近づき、ロッドを構え、リライブを唱えた。
「おお・・・・・・!シオン王女か・・・すまぬ・・・あやつにそそのかされたことも知らず・・・ディアマンテを・・・ナディアにけしか・・・」
「喋らないで下さい、王。傷に触りますわ!!」
「わしはもうダメじゃ・・・王女・・・この後のローバーのこと・・・・・・お頼みしますぞ・・・」
「シボレー王!!」
そうしてシボレーは息を引き取った。
シオンの心に悲しみが溢れ出す。
「王女・・・」




「これが、マイラを崇拝する・・・暗黒教団のやり方なのです・・・」




そう言ったシオンの瞳からは一筋の涙が流れていた。





リベロ城では緊迫の気配が漂っていた。
シオンとコウヘイがローバーに向かってから6時間。
二人はまだ帰ってくる気配すらなかった。
「シオン様・・・早く・・・!!」
キラは神に祈る気持ちで両手を組み、シオンの帰りを願っていた。
「大丈夫だよキラ。すぐに戻ってくるよ」
「オスカー様・・・」
オスカーはキラの肩を抱き、身体を引き寄せた。
すると、ドタドタとあたりが急に騒がしくなった。
「オスカー様、シオン様達がお戻りになりました!!」
カインの一言にキラの表情は明るくなる。
すると、コウヘイとシオンは走ってカインの後についてきた。
「シオン様!!」
「姉上!!」
「待たせたわ。早く、テンルウ様のところへ案内して!!」
全員が走って、テンルウが寝ている部屋に駆け出した。
「シオン様」
「容態は?」
「体力も落ちてきています。このままでは・・・」
「わかったわ。皆、下がって・・・」
シオンはテンルウの傍により、ロッドを掲げた。



  聖なる力の源よ  我等を汚す不浄なるものを浄化せよ 



「レスト」
ロッドから浄化の光が差し込み辺りを照らす。
(やはり、レストじゃテンルウ様を救えないの・・・?)
そう思っていたときだった。
テンルウの顔色がしだいに良くなっていったのだ。
「良かった・・・もうこれで大丈夫。あとは体力の回復を待つだけだわ」
シオンのその言葉を聞いて、全員が胸をなでおろす。
「姉上、先ほどと雰囲気が少し・・・変わったような気がしますが?」
さすが姉弟だけあり、シオンの雰囲気が変わっているのを、オスカーは察知した。
「気のせいよ。オスカー・・・皆、あとは私がやりますから皆は休んで・・・テンルウ様の意識が戻ってから、ナディアに帰りましょう」
テンルウの眼が醒めた時、窓には闇が差しこんでいた。
時計を見ると、針は2時を刺している。
ふっと横を見ると、シオンがベッドの傍らの椅子に座り、うたた寝をしていた。
眠っているシオンの呼吸は規則的で、少し疲労を顔ににじませていた。
「・・・・・・」
再び天井を見つめ、自分がまだ生きていることを確信したのだった。




シオンが目を醒ましたのは朝方の6時頃。
不規則な態勢で寝ていたので身体中がミシミシ言っている感じがした。
シオンの身体には毛布が掛けられ、ベッドを見ると、テンルウの姿はなかった。
シオンは慌てて、部屋から飛び出した。
シオンはまず、ありとあらゆる部屋を覗きに行ったがテンルウの姿は何処にも見当たらない。
シオンは不安になりつつ、バルコニーのほうに足を運んだ。
バルコニーの入り口で少し息を整え、バルコニーの中を覗いた。
風が、シオンを優しく包み込む。
そこにはテンルウが一人、風に当たっていた。
「・・・テンルウ様」
シオンの声がテンルウの耳に届き、テンルウはシオンの方を見た。
「おはよう、シオン」
元気そうな声でテンルウは朝の挨拶を交わした。
「え?あ・・・お、おはようございます。テンルウ様。お身体の方は大丈夫ですか?」
「ああ、シオンのおかげだよ」
そう言われ、顔を赤くするシオン。
「さ、ユーリ公女も待っていることだし、皆が起きたらナディアに帰ろう」
「はい」
笑顔でシオンはテンルウに返事をしたのだった。




コウヘイ:長いなぁ・・・Wordで換算して17Pだってよ・・・
キラ:長いですねぇ・・・
作者:うるさいな!!書きたいネタがいっぱいできちゃったんだよ!!
テンルウ:それはお前が不甲斐無いからだ
シオン:そうですよね?
オスカー:次の章でたしか、姉上が結婚するんでしたよね?
テンルウ:早ッ!!
シオン:恋人としての期間が短くて・・・大丈夫なんですの?
作者:大丈夫だから、やってるんでしょ?
オスカー:姉上・・・
シオン:オスカー、貴方も早く彼女に告白なさい・・・
オスカー:そうします・・・
作者:次回では、ショウとヨウスケが登場します!!
テンルウ:また14歳軍団か・・・
キラ:別名元後○希軍団らしいですわ・・・
コウヘイ:俺はいつ結婚するんだ?
ユーリ:12章に入ってる時点で結婚しているそうよ。
作者:そこらへん、書くのがめんどいんだよ。
コウヘイ:・・・・・・作者・・・?(殺気立つ)
作者:だって君達の場合描写にすっごく困るんだもん。
シオン:・・・要は、本体の沽券に関わると・・・?
テンルウ:なんか凄いらしいからな・・・