ユグドラシル聖戦記

白銀の月が、闇の中を静かに照らしている。
それは何かを物語るかのように・・・
そして、その月をバルコニーからずっと見つめ続けている少女がいた。
その少女の背後に一人の男が忍び寄る。
だが、彼女は彼の存在に気づいていたようだった。
「・・・・・・気配を消しつつ、女の背後に忍び寄るなんて、失礼極まりないんじゃなくて?」
「ふっ・・・流石だな。お前だけだぜ、俺が気配を消していても俺のことを感じ取れるやつは・・・」
「甘く見ないでほしいわね、これでも巫女なのよ?」
「あぁ、この暗黒帝国のな・・・」
彼の言葉に彼女は何も答えない。
その表情は決して感情を読み取らせようとしない、そんな表情だった。
「で、私に用があったのでは?」
「イナルナ皇女が復活したそうだ。全く、しぶとい女だな」
「・・・・・・そう」
「今度は俺がちょっとちょっかいでも出してやろうかと思ってるんだが?」
「やめたほうがいいんじゃない?貴方のオリジナルがあそこにいるのよ?それなら、私が行くわ」
彼女の言葉を聞いて、彼は少し驚いた表情になる。
だが、すぐに怒りを少し表情に出し、彼女の肩を掴んだ。
「駄目だ、お前が行けばアイツはお前に手を出すに決まってる!!俺には、耐えきれん・・・」
「・・・・・・いつから私は貴方のものになったって言うの?貴方にそんな心配される筋合いなどないわ。私はマイラ様だけのものよ」
彼女の表情が切なげな表情に変わる。
だが、彼女の内に眠っているモノは、少しずつ彼女自身を蝕んでいっていた。




第42話 硝子の欠片




その頃、解放軍はユグドラシル帝国の領土に足を踏み入れるため、北へと進軍していた。
イナルナ達が真剣な眼差しで、北の大地を睨みつける中、懐かしさを思わせる表情で北の大地を見ていたものがいた。
ショウとテンルウ、そしてキイナであった。
「まさか、一番最初に攻める城がナディア城とは・・・皮肉なものですね」
「・・・・・・あぁ」
ショウがテンルウにそう呟いた。
「ここから、すべてが始まったんだよな・・・アイツとの出逢いも、この戦争の幕開けも・・・」
「そうですね・・・ここが攻め込まれていなかったら、テンルウ様とシオン様が出逢うことはなかったんですよね」
そんな台詞を言いながら、彼はあのときの出来事を思い出す。
テンルウが覚えている、シオンとの出逢い。
決して素敵な出逢いだとは言えるものではなかった。




敵対している国の王子と王女―――――




本来なら、この先にある出来事は殺し合い・・・そういう関係にあったはずだった。
だが、彼女と彼の奥に眠る魂の意志はそうはさせなかった。
シオンも、テンルウもお互いに対して何かを感じていた。
結局、それが一体なんだったのかは、シオンはわからないまま、この世を去ってしまった。
テンルウはそれを無理矢理マイラの手によって引きずり出されてしまった。
今でも、彼の記憶と、前世の記憶はつながったままである。
だが、彼の意志はマイラを葬り去ること、それが今の彼の生きる目標になっている。




しかし―――――――




やはりここはユグドラ。
この作者が最後までシリアスさせるわけもなく。
またヤツラが顔を出すとは・・・!!!






ハートに火がつくぜ 燃え上がるぜ
ナーガの波動をキャッチしたぜ
見て見ぬ振りなんて出来ないのさ
誓いの We’re ナイトマン 闇が力
月が浮かぶ 嘆きの空に
俺達の メッセージ


Oh Yes 勝利への戦い
合い言葉はひとつ
Oh 勝利 勝利 勝利!!
Oh Yes この胸で未来を
俺は 俺達は イェソド戦隊ナイトマン


光を感じるぜ 叫んでるぜ
苦しい心に飛んで来るぜ
背中を向けたりは出来ないのさ
勇気の We’re ナイトマン 闇を抱いて
夢が光る 闇夜の道に
俺達の セレモニー


Oh Yes 終わり無き戦い
今 命を懸けて
Oh 勝利 勝利 勝利!!
Oh Yes 暗黒の未来を
俺は 俺達は イェソド戦隊ナイトマン
Oh Yes 勝利への戦い
合い言葉はひとつ
Oh 勝利 勝利 勝利!!
Oh Yes この胸で未来を
俺は 俺達は イェソド戦隊ナイトマン


イェソド戦隊ナイトマン






などと、ノリのいいリズム、ヘビーなベースとギター、ドラムの音を立てながら男と女の複数の声がそう歌っていた。
「な・・・何・・・?!」
歌のある部分に過剰反応するショウとテンルウ。
「今、一番聞きたくなかったフレーズを聞いた気がします・・・」
「俺も・・・・・・」
青ざめた2人を見て、オグマとイナルナが顔を見合わせて首をかしげた。
「「「「「とぅっ!!!!」」」」」」
と、掛け声と共に、全身タイツに身を包み、どっかで見たことあるような仮面をつけた5人組がいた。
「ナイトサラマンダ!!」
「ナイトシェイド!!」
「ナイトノーム!!」
「ナイトシルフ!!」
「ナイトウンディーネ!!」




『5人揃って、イェソド戦隊ナイトマンJr!!』




その言葉を聞いた瞬間、テンルウとショウおまけにイナルナの横にいたキイナの表情が変わり、がっくりとうなだれる。
一方、何も知らない子供たちは戦闘体制に入っている。
「テンルウ王子、我らの師匠の仇・・・討たせてもらうぜ!!」
「・・・はぁ」
「我々は師匠達の様に、甘くは無いわよ?!」
ナイトウンディーネがビシッとテンルウに向かって指を刺す。
そこへ、テンルウの前にライナが立ちはだかった。
「愚かしい格好をして、正義の英雄を気取っているつもりでしょうけど、私にはわかるわ!!貴方達の邪悪なオーラが!!邪悪なオーラを放つ輩はこの私・・・ライナが正義の鉄槌を下してあげるわ!!」
「ラ・・・ライナ・・・」
テンルウは『これ以上事態をややこしくするな』と言わんばかりの表情で頭を抱えた。
しかし、当の本人はヤル気満々であった。
「何を言うんですか、テンルウ王!!こういう輩はがっつり正義の鉄槌を下さないと更正できないんです!!」
「こ・・・更正させるのか・・・?アレを・・・」
「はい!!私に不可能はありません!!」
「・・・さいですか・・・」
すっかり肩を落としきったテンルウが、面倒くさそうに銀の大剣を鞘から抜いた。
「さぁ・・・どっからでもかかってこいよ・・・こてんぱんにしてやる」
「フッ・・・甘く見られたものね・・・私達は今やマイラ様の腹心を勤める程の実力を持っているのよ!?」
シルフの声に、イナルナ達が少しばかり反応する。
「・・・というのは嘘だけどな」
そこでサラマンダーの厳しいツッコミが入る。
その言葉を聞いて一同がずっこける。
「嘘なんかい!!」
「・・・だが、マイラ様から少々力を頂いたのは事実だ」
すると、ナイトマン達全員が禍禍しい武器を取り出した。
「破滅を招くデビルソード」
「破壊を司るダークネスソード」
「嘆きを導くネクロブレード」
「哀しみを呼ぶネイルスティック」
「死を招くデッドスクリーム」
「この闇の武器がある限り、我々に「敗北」という文字は存在しない!!」
そう言うと、再びポーズを取るナイトマンJr。
それをよそに、イナルナの表情は武器を見て表情を変えた。
「あの武器・・・かなり邪悪なオーラを放ってる・・・危険だわ。しかもアレの力の作用は古代魔法と同じみたい」
イナルナが険しい表情で、そう淡々と語った。
「ショウ、お願いがあるんだけど・・・?」
「なんでしょうか?イナルナ様」
「あのデビルソードっていうのを、貴方のティルフィングで浄化して欲しいの」
彼女の言葉に、ショウは不思議そうな表情で聞き返した。
「聖剣の力で邪気を浄化しろと、そういうことですか?」
「そういうことにもなるかな・・・?あの武器の中で一番危険そうなのがあの『デビルソード』だわ」
「イナルナ、グングニルとかではダメなのか?」
「ダメよ。ティルフィングじゃないと、邪気を消し去る事はできないわ」
何かの確証があるかのように、イナルナはきっぱりとそう答えた。
「だが、邪気を浄化したときにショウの身が危なくなったりしないか?」
「・・・そのときは私がショウを助ける!」
「わかりました。具体的にはどのような事を・・・?」
「デビルソードで鍔迫り合いをしてくれるだけでいいわ。その為に私がティルフィングにリザイアを封印しておきます。そうしたら、ティルフィングが自動的にデビルソードの邪気をリザイアの作用で吸い取る。その間、ショウの身体には邪気が流れ込んじゃうけど・・・我慢できる?」
主人のかなりムチャクチャな要求にショウは何故か苦情の1つも言わず、それをのむ。
「恐らく、人間の一番嫌なところや汚い部分を邪気が幻覚として見せたりする。でも、ショウは強いから・・・大丈夫よね?」
「自信はありませんが・・・やるだけやってみましょう」
「では、ティルフィングを私に・・・」
そう言われ、彼はイナルナに抜き身のティルフィングを渡した。
彼女はそれに印を封じた。
刀身に、文字が書き出され、赤く光っている。
「これでいいわ。ショウ、よろしく頼むわね・・・」
「はい、イナルナ様のお心に添えるように頑張りますよ・・・精一杯」
そして、彼らの戦いの幕が切って落とされる・・・・・・!!




その頃、一人の青年がその場面を遠目で確認していた。
「相変わらず、ヘンな事に首を突っ込んでんなぁ~・・・なんか、苦労しそうな相手だし、助けにでも行ってやるか?」
「そうですか・・・?私は別に反対はしませんが・・・」
「久しぶりに、アイツに会うのも一興だ。行くぞ」
「・・・はいはい。ところで、彼女の所に向かっている途中でしょう?こんなことしてていいんですか・・・?」
「・・・・・・まぁ、事情話したら理解してくれるって。アイツはあの軍の中にいる人間とは面識あるし」
「だったらいいですが・・・」
彼女は渋々肩を落とし、彼の後についていくのであった。





イナルナ達はあまり気乗りはしていなかったが、ナイトマン(以後Jrは省略します)との戦いに、意外にも苦戦していた。
それは計らずしも、彼らの武器が予想以上に威力の高いものだったからである。
中でも、イナルナの予想通り、デビルソードが一番危険なものであった。
ショウは、彼女の言われたデビルソードとの鍔迫り合いを狙ってはいるものの、なかなか上手くいかず、齷齪していた。
「ショウ、慌てないで!!」
「冷静ではいるんですがねぇ・・・」
苦笑いを零しながら、彼はデビルソードの持ち主、サラマンダーに向かって剣を勢いよく振り下ろす。
しかし、サラマンダーは意外にも、ショウの攻撃を難なくかわしていく。
「くっ・・・逃げ足だけは速い・・・!!」
「こっちもまるで攻撃が当たらん・・・!!ムカつく・・・」
ユウキや、オグマ達も彼らに攻撃を避けられまくり、逆に怒りのボルテージだけが上昇していってるという状況だった。
「なんだ、ユウキ王子。そんな相手に苦戦してんのか?いつからそんなに情けないヤツに成り下がった?」
聞き慣れた声に、ユウキはその声の先に目を向けた。
そこには、青い髪の青年と、もう一人はユウキ王子も見慣れない少女が立っていた。
「お前、イルムか?!!」
「他にあんたが知ってるイルムはいるのか?それにしても・・・暫く見ないうちにまた腕上げたんじゃないのか?」
「・・・お前に言われたくはないな。大方、リンとまた別れてそこにいる女でも口説き落としたのか?」
「あぁ・・・コイツは預かり者でな。リンとは今でも続いてる。・・・ところで、今は雑談してるヒマないんじゃないのか?」
「まぁ・・・確かにそうだが・・・手を貸してでもくれるのか?」
「もちろん、そのつもりでこっちに来たつもりだ。リリン、イリュージョンを頼む」
リリンと呼ばれたその少女はイルムの言葉に頷き、1歩前に出て、持っていた杖に意識を集中させた。




闇に住まいし、幻の欠片よ――――――我が意志に従い、その姿を現せ―――――!!




イリュージョン!!




彼女のその言葉が終わったとき、彼女の周りから、漆黒の鎧と仮面を身につけた騎士が10人、足元から現れた。
「お願い、解放軍の力になってあげてください」
漆黒の騎士たちは、リリンの言葉を聞くと、ナイトマン達に向かって走り出した。
「何っ?!影騎士だと?!!そんな話は聞いてない!!」
ナイトマン達は、騎士達の姿を見て、少し驚いたらしく、バラバラに散っていった。
その時を狙ってか、ショウがサラマンダーを追いかけるように走り出した。
「ユウキ、後はお願い!!」
イナルナはユウキにそう告げるとショウの後を追っていった。
「ちっ・・・バルドの聖騎士ショウか・・・!!」
「お手合わせ、願いましょうか?」
「フッ、相手にとって不足なしか・・・このデビルソードの錆にしてやる!!」
デビルソードを振り上げ、サラマンダーは勢いよく、ショウ目掛けて剣を振り下ろす。
ショウはそれをリザイアを封じたティルフィングで受けとめる。
その瞬間、刀身に描かれていた印が禍禍しく光を放つ。
「なっ・・・なんだこの光りは・・・!!!」
サラマンダーはその光りに弾き飛ばされるが、ショウは瘴気の渦に飲まれていた。
「ショウ!!!」
イナルナはその様子を見て、瘴気の浄化のために魔力を溜めこみ、祈り始めた。
その頃、ショウは瘴気に飲まれたことに気付いてなかった。
彼は、あまりにも激しい息苦しさに倒れこんだ。




ショウは気が付くと、辺りを見回した。
そこは、彼にとって一番思い出深い場所だった。
「ここは・・・神樹ユグドラシルの丘・・・!!」
それに気付く為に時間は要らなかった。
すると、彼の方へ走ってくる人影があった。
「ショウ・・・ショウ!!!」
その人はショウにとってかけがえのない君主であり、誰よりも信頼、尊敬していた人物であった。
「シオン様・・・!!」
「お願い、ショウ・・・助けて・・・!!私、殺されてしまう!!!」
半分涙を瞳に浮かばせて、シオンはショウにしがみついた。
「殺されるって・・・誰にですか・・・?!」
「お願い、助けて・・・私、アリストの王子に殺されてしまうわ・・・!!」
シオンの言葉にショウに疑問が浮かぶ。
テンルウがシオンを殺すなど、絶対に有り得ないことだった。
「シオン様、テンルウ様がシオン様にそんなことするわけないじゃないですか・・・!!」
「・・・ショウ・・・貴方いつからアリストの味方になったの・・・!!!」
「えっ・・・?!」
「ショウ、貴方はユグドラシル王国のカルディナ公爵家の当主なのよ?!それなのに・・・敵国であるアリスト王国のテンルウ王子の肩をもつっていうの・・・?!」
ショウはシオンの言葉がいまいち飲みこめなかった。
テンルウはシオンの夫である。
かつては敵対していたこともあったかもしれないが、ショウにはそんな記憶はなかった。
「シオン様、落ちついてください。テンルウ様はシオン様のダンナ様じゃありませんか。一体どうしたっていうんですか・・・」
「・・・ショウ、私は貴方が何を言ってるのかわからないわ。私がテンルウ王子といつ結婚したっていうの・・・?私は貴方と婚約して、もうすぐ貴方と結婚するんでしょ・・・?テンルウ王子はユグドラシル王国を滅ぼそうとしているのよ・・・?彼は立派な侵略者なのよ!!」
<俺が、シオン様と婚約・・・?!テンルウ様が侵略者・・・?!!何かの間違いだ・・・!!少なくとも、これは俺の記憶じゃない・・・!!>




そう、これはお前が心の底で望んでいた光景だ




「誰だ・・・!!」




これは、お前が心の底で作り上げた幻想の世界。
お前はこの世界で、現実では手に入らなかった女を手に入れた。




「・・・なんだと・・・?!」




お前は憎んでいたんだ。
お前のことを弟のように思い、お前に振り向かなかった主君を・・・
そして、そんな彼女をお前から奪った師を・・・




「俺は・・・俺はテンルウ様を憎んだりしていない!!ましてや、シオン様を憎むなんて・・・俺にはできない!!」




いや、お前は確かに憎んでいた。
そして、お前は世界を壊したいと願った事もあった。




「違う!!俺はそんなことを望んでなんかいない!!」




お前は汚い人間だ。
主君を見捨て、お前だけが生き残った。
そして、それをお前は喜んだ。




「違う・・・!!違う!!俺は、俺は・・・・・・!!」




ましてやお前は、もう一人の主君をも今は疎ましく思っている




「やめろっ!!俺はイナルナ様をそんなように思ったことなどない!!」




なら何故、お前の手は赤く染まり
足元にお前の主君の死体が転がっている・・・?









その言葉を聞き、ショウは自分の両手を見た。
彼の手は真っ赤な血で染まっていた。
そして、彼の足元には大量の血を流して倒れこんでいるオグマと、イナルナがいた。
「オグマ様・・・!!イナルナ様!!」
ショウはイナルナとオグマに触れる。
だが、オグマは既に息絶え、イナルナは虫の息だった。
「イナルナ様!!イナルナ様!!」
「・・・ショウ・・・・・・どう・・・し・・・」
眼に涙を浮かべて、彼女はショウの腕の中で息を引き取る。
その瞬間、彼の中で何かが切れた――――――――








イナルナが魔法の詠唱に入った瞬間、ショウが正気を失った瞳で吼えた。
「ショウ!!!」
そして、彼はティルフィングを構え、イナルナに襲いかかった。
「ショウ、しっかりして!!」
ショウに襲われ、魔法の詠唱どころではなくなり、イナルナはレイピアを鞘から抜き、ショウの攻撃を受け流した。
「ショウ、正気に戻りなさい!!」
「五月蝿い!!お前も、俺の邪魔をするなら殺してやる!!!」
完全に狂気に飲まれ、剣を振りまわすことしかできなくなったショウを、遠目でエイルが確認していた。
「ショウ様・・・!!!」
その時、彼女の脳裏に誰かが語りかけた。




私の失った時間よ―――――ショウの狂気を封じて――――――!!




その声を聞いたエイルに、何かが降りてきた感じがした。




聖なる魔法――――邪気を取り除く魔法――――ディルを――――――!!




その声に彼女は頷き、魔法を詠唱した。




光に導かれし聖なる祈りよ   邪悪な力を浄化せよ!!




ディル!!




彼女の放った光の柱が、辺り一面を覆った。
イナルナは、その光の柱を見て一瞬の隙を作ってしまった。
その隙をショウが見逃すはずもなく、彼はイナルナの手からレイピアを弾き飛ばした。
「ショウ!!!」
「俺の邪魔をするヤツは皆死ぬがいい!!!!」




ティルフィングがイナルナ目掛けて振り下ろされそうになった時、光の柱がショウまで届き、彼の中から瘴気が消えた。
「・・・イナルナ様、そんなところで何をなさってるんですか・・・?」
ショウがティルフィングを振り上げた状態でそう彼女にいった。
「ショウ・・・もしかして覚えていないの?」
「いえ・・・全く・・・」
「そう・・・・・・それにしても・・・」
そう言いながら、彼女はエイルの方を見る。
「まさか、ヘイムの血を持っているとはね・・・」
イナルナの呟きを、今のショウには理解できなかった。
「ショウ様!!大丈夫ですか!?」
「えぇ、エイルのおかげで助かりました。ありがとう」
ショウはエイルにお礼を言うと、彼女に笑いかけた。
彼女はそれを見て、極上の笑顔を彼に見せた。
そして、ショウの胸に顔を埋める。
「はぁ・・・危うくショウに殺されるところだったわ」
「イナルナ様、呑気に言わないで下さいよ。私はおかげで主君殺しの汚名を着るところだったんですよ?」
「まぁ、でもショウは絶対に剣を振り下ろさないって信じてたわ。ショウは私の父同然ですもの。子供を殺す親なんていないわ。そうでしょう??」
「本当にそう思っていてくださってるか疑問ですが?」
「少なくともオグマはわからないけど、私はそう思っているわ」
そう言うと、イナルナはショウの頬にキスをする。
「いつもありがとう・・・お父さん」
彼の耳に、囁かなその言葉が胸を打つ。
エイルはその様子を微笑ましく見つめていた。




作者:はぁ・・・ほのぼのだねぇ・・・(茶をすすりながら)
ユウキ:どこがほのぼのなんだ・・・(激怒)
イナルナ:まぁまぁ・・・ユウキ、そんなに怒らないで
ユウキ:これを怒らずにどれを怒るんだ・・・!!
ショウ:昔の僕なら天国に上ってますね。嬉しくて
作者:まぁ、ほっぺにちゅーはご挨拶だから
ユウキ:そういやお前、高校時代に友達に急に頬にキスをしたらしいな?
作者:・・・・・・何故にそのことを・・・(滝汗)
ユウキ:しかも、その場所が結構人の集まる場所だったみたいだな
作者:うぐっ・・・!!
ユウキ:さらには他の友人もいたらしいなぁ・・・!!まぁ、救いが女の友達だったってことか・・・
イナルナ:普通、女の子の友達の頬にキスなんかしないんじゃない?
ユウキ:その友人、すごいもち肌だったらしい
作者:・・・・・・えー・・・内容がやばいんで強制終了します!!(逃)