ユグドラシル聖戦記

オグマ達解放軍はエデンの差し向けたセクレト隊の対処の為に一路、プレサージュへ向かった。そこにはエデンの重臣の一人、ケツァクが城を守っている。

それをまず先に落とそうというのだが、この状況で山賊がイナルナ達にかけられた賞金の為にウイングロードに蔓延っていた。




第30章 雷神・カナメとマーシナリー




イナルナ達は山賊達を見て、大きなため息をついた。

ここの山賊はものすごくタチの悪いやつが多く、村を平気で破壊する傾向がある。

「どうしてこう…………グッドタイミングで山賊が来るかな~?」

イナルナは城門からこっそり覗いてぼやく。

オグマに至っては関心なさそうに銀の大剣を手入れしている。

「オグマ、どうして貴方ってそう…………物事に興味を示そうとしないの?少しは関心を持ったら?」

「だって、興味ね~もん」

「…………………」

イナルナはもう何も言うまいと思い、それ以上は何も言わなかった。

「どうした?イナルナ、具合でも悪いのか?」

「………………………別に」

「イナルナ様、早く行きましょう!!!」

アールマティに言われ、イナルナ達の顔付きが一気に変わる。

「じゃ、行きましょうか!!」




丁度その頃、カナメはフィアナと共にプレサージュ城の近くでエデンの部下であるディアブロ隊と戦っていた。

その数は約30人。

だが、カナメにしてみれば大した数ではなかった。

何故ならば…………




「トールハンマー!!!」




伝説の雷魔法「トールハンマー」を父のヨウスケから受け継いでいたからであった。

「さっすが、魔法騎士トード。強いじゃない?」

フィアナは上空でカナメを褒める。

「いやぁ………それほどでもあるけど~★」

などと顔を赤くしながら照れるカナメ。

だがその時、彼の背後にまだ一人生き残っていたものがいた。

その生き残りが後からカナメを斬りつけようとした。

「カナメ!!後!!」

フィアナの声にカナメは振りかえる。

だが、その男はカナメに何もせずに倒れこんだ。

その男の後ろには斧を持った戦士と弓騎士がいた。

「油断大敵。気を抜いていると何時の間にか攻撃されてあの世行きだぜ?」

「あ…………あんた一体………………」

「俺の名前はグルーヴィ」

「私はノルン」

カナメの言葉に彼らは自らの名を名乗った。

「斧戦士ネールの直系と言えば…………わかるかな?」

「ネール?!ひょっとして君は……………」

「俺の父はユグドラシル王国グロリア公国の公子トンベリだ」

カナメはその言葉を聞いて多いに驚く。

「貴方、ヨウスケ公子の子供のカナメさんでしょ?」

「ああ、そうだ」

「すごいのね。私はスワンチカしか伝説の武器を見たことがないから感動しちゃった」

「スワンチカって…………………彼の持ってるそれか?」

「そうだ」

グルーヴィはカナメの言葉を聞いて彼にスワンチカを見せた。

その時、フィアナが上空から降りてきたのだった。

「カナメ。ウイングロードの周りに山賊たちが蔓延っていたよ!!!」

「そうだ!!俺はウイングロードに行かなくちゃいけないんだった!!!!」

カナメはフィアナの言葉を聞いて自分の本来の目的を思い出した。

「なんだ、お前たちもイナルナ様達に会いに行くのか」

「私達も会いに行く途中だったのよ。良かったら一緒に行きませんか?」

「ああ、そうさせてもらうよ」





イナルナ達はもうすでに山賊達と戦闘を開始していた。

ハトホルとオグマが先陣を切り、イナルナとアールマティが後方支援をしていた。

「流星剣!!!」

オグマお得意の必殺剣が炸裂する。

彼はテンルウから剣の才能と能力をしっかりと受け継いでいた。

流星剣を受けた山賊達は次々と地に伏せていく。

「剣聖オードの力、なめんじゃねえよ」

最後の決め台詞がそれである………………。

<遥かなる光に導かれし聖なる力よ…………我が手に集いて力となれ!!!>



「アロー!!!」



アローとは、ユグドラシル王国に伝わる古代魔法である。

マイラが復活した影響で発動が可能になったのである。

マイラが復活したことによって今まで姿を現さなかったものも今では存在する。

ガーゴイル・スケルトン・ゾンビ・マミー・リゲルなどの暗黒世界に蔓延っている未知の生物や、邪悪な気配に当てられた人間、古代龍族・エルフなども存在する。

昔のマセラティ大陸の面影は全く感じられなかった。

「まぁ、山賊なら雑魚って感じよね」

「ああ、ガーゴイルやドラゴンゾンビが出た日にゃあ………それを考えただけでうんざりするぜ」

などと雑談しながら山賊を相手にしている。

余裕ぶっこきまくりである。

「イナルナ様、あと五人です!!」

「ようし、やってやるぜ!!」

と、彼が気合を入れ直し、山賊に攻撃しようとしたときだった。




「トールハンマー!!」




男の子の声と共に、光球が現れ、雷を発生した。

その力で残りの山賊は倒されたのである。

「イナルナ様!!」

それはカナメであった。

彼の後にはグルーヴィとノルンがいる。上空にはフィアナがいた。

そして、彼らはイナルナの前にひざまづいたのである。

「イナルナ様、初めまして。私はセンティア王国の王子カナメと申します」

「私はグロリア公爵家の公子であったトンベリの息子のグルーヴィ」

「同じくノルンです」

「私はセンティア王国の天馬騎士、フィアナと申します」

その言葉を聞いて、オグマとイナルナは顔を見合わせる。

「センティア王国の王子って云う事は、キイナの子供か………」

「母をご存知なのですか?」

「ええ、キイナにはお世話になっているわ」

「そうか…………やはり母はイナルナ様の元に…………」

カナメはイナルナの言葉にすこし嬉しそうな顔をした。

「実は……………今は一緒ではないの………キイナは今レンスターに行ってるの」

「レンスターへ?」

「ええ。そこのモニカ王女が亡くなられてからすぐに帝国領になったレンスターで今、彼女の子供が兵を上げたって聞いて、そっちの方へ行ってしまったの」

「今はショウもいないし、俺達四人しかいなかったから………丁度よかったぜ。もちろん俺達に力を貸してくれるんだろ?」

「もちろんです、オグマ様」

グルーヴィは顔を上げて元気よくそう言った。

「イナルナ様、オグマ様。どうか我々を光の道へとお導きください……………」

こうして、カナメ達四人はイナルナ達と無事に合流したのであった。




作者:第2部第2話完成しましたぁ!!

イナルナ:やけに話の進め方が早いような気がしない?

オグマ:…………………やる気のない女だな、相変わらず。

作者:何よ!!こっちは最近忙しいのよ?!!色々と………

グルーヴィ:母が活躍しなかった分、俺達が活躍すると言う手筈か………

ノルン:ホント………いい加減ね………

作者:うるさいわい!!

カナメ:よかった…………無事に合流できて………




キャラクター紹介



グルーヴィ 18歳

クラス:アクスファイター

トンベリの息子で聖斧スワンチカを継承している。

性格はものすごく誠実。




ノルン    17歳

クラス:アーチナイト

母親であるアオイが活躍しなかった変わり多いに活躍してくれる予定………(爆)

性格は母よりはしっかりしてはいるがやっぱりのんき者………