ユグドラシル聖戦記

無事にイナルナ達との合流を果たしたカナメ・フィアナ・グルーヴィ・ノルン。

彼らはプレサージュ陥落を目指して、東に向かう。

そして………バルムンクの行方を捜していたショウがこんな事が起こっているのも知らず、ウイングロードに帰ってきたのである。



第31章 ショウの願い



「…………一体何が…………?」

ショウはすでにウイングロードに帰ってきていた。

そこには山賊の死体が死屍累々と転がっていたのである。

彼は急いでイナルナ達がいるはずの小屋へと向かうが、そこはすでにもぬけの殻で、暖炉の上にはシオン人形が置かれていただけだった。

「イナルナ様………!!!」

彼は自分の主君の安否を気遣い、急いで馬を走らせたのであった。




一方イナルナ達解放軍メンバーは―――――――――――

すでにプレサージュ城の所まで進軍をしていたのだった。

「たかがガキの4~5人、殺せないのか?!!」

ケツァクは頭に血を上らせ、兵士たちに怒鳴りつける。

が…………

「そんなにカッカせずとも、彼らが私達を仕留められないのは私達が遥かに強いからよ。ケツァク将軍」

「あまり12聖戦士の直系の実力を甘く見られては困るな」

「き………貴様らは…………王女イナルナと王子オグマ!!!」

「名前を覚えてもらって光栄ですわ。けど、それも今日でおしまい………私達の父の故郷をメチャクチャにしてくれた御礼………今させていただきますわ」

イナルナはそう言ってロッドを構える。

オグマも銀の大剣を構えた。

「おのれ………シオンの亡霊に操られたガキどもめ………!!!」

「亡霊………?違うわ。私達は母と父の遺志と力を受け継いだだけ。あまり物騒な事言わないで下さる?」

「とりあえず、今わかっているのはお前の死だけだ」

オグマはその言葉を言い終えた時、ケツァクの首は飛んでいた。

「まずは一つ………」

「……………でも、これからが本番ね」

「ああ…………」




ショウがプレサージュについた頃にはすでに、プレサージュはイナルナ達の手によって陥落されていた。

ショウはこの様子を見て驚いている。

「あ!!ショウ様!!」

ショウの姿をまず先に発見したのはアールマティだった。

「アールマティ。これは一体どう言う事なんだ?」

「実は………」

「ウイングロードに山賊を放ったヤツらがいたからそれを排除しに行っただけだよ、ショウ」

ショウの後からオグマの声が聞こえる。

ショウは後を振りかえった。

そこにはイナルナとオグマが並んで立っていた。

「イナルナ様、お怪我はありませんか?!!」

「私は大丈夫です」

「おいショウ。俺のことはどうだって良いのかよ?!」

「いえ………そう言うわけではないんですけど………」

ショウは少し焦りながらオグマの言った事をする。

「それより、ショウ。私達に協力してくれる新しいメンバーを紹介するわ」

イナルナの言葉と共に、イナルナの後に立つ四人。

「ショウ様。私はキイナとヨウスケの子供、カナメです」

「俺はトンベリとアオイの子供、グルーヴィ」

「同じくノルンです」

「センティア天馬騎士団のフィアナです」

ショウはカナメとグルーヴィの言葉にかなり驚いた。

「ヨウスケと…………トンベリの…………」

「父とショウ様は幼馴染みだったと母から聞いていました」

「これからはイナルナ様の元で帝国滅亡の為に頑張りたいと思います」

ショウはカナメとグルーヴィの言葉を聞いて感激した。

「そうか…………ありがとう…………」

「で、ショウ。バルムンクのある場所がわかったのか?」

「ええ。確かな情報ですから信用しても良いと思います」

「何処にあるんだ?」

「アティルト砂漠に聳え立つマイラ神殿です」

ショウの言葉に全員の顔色が変わる。

「マイラ神殿か………丁度良い。レンスターのアミナル王女に会う良い機会だな」

「アミナル王女………大丈夫かしら?」

「レンスターにはキイナがいます。その辺は大丈夫でしょう」

「とりあえず、この調子でセフィーロ、ウィンダムを奪還しましょう」

「はい!!!」




その後、イナルナ達はたった一日でセフィーロを奪還し、ウィンダムにも足を向けた。

「イナルナ様。エデンは俺が殺ります」

「いいの?エデンは貴方の叔父でしょう?」

「いいんです」

「イナルナ様、兄の願い、聞いてあげてください」

ノルンはイナルナに必死に頼みこむ。

「………………」

イナルナとオグマは顔を見合わせ目だけで相談をした。

「……………いいぜ。ただし、ぬかるなよ?」

「はい!」




そしてグルーヴィはエデン前に姿を現した。

「グ……グルーヴィ?!!」

「叔父上、久しぶりですね」

「貴様………!!!」

エデンは怒りの表情を露わにする。

「貴方は俺の母をレンスターから連れ去り、母を殺した………!!!今こそその仇、討たせてもらう。そしてイナルナ様のため………貴方には死んでもらう」

「貴様のようなひよっこがこのわしに勝てるとでも思っているのか?!!!」

「思ってますよ。この聖斧スワンチカがあるかぎり俺は負けない………!!!」

グルーヴィはそう言ってスワンチカをエデンに向かって投げつけ、エデンの首をはねたのであった……………

その様子を妹のノルンも見ていた。

「叔父様、これは戦争。例え一瞬たりとも隙を作った方が負けるんですのよ」




アリスト王国が帝国の圧制を受けてから17年間。

やっと、地獄の苦しみから解放された人たちの心は、イナルナとオグマの手による帝国滅亡への希望で溢れていた…………




その頃の帝国―――――――――――――――




「エルフ、アリストが落とされたようだな」

「はい。エデンはイナルナ達の手によって戦死。アリストは完全にわれらから独立したことになります」

「エルフ…………お前はわらわの分身。お前には一番期待を持っている。すばらしい功績を残してくれることを祈っている」

「はい…………このエルフ、マイラ様の為ならば…………」





作者:第3話完成!!!

イナルナ:ちょっと!!随分短いんじゃなくて?!!

オグマ:クリスタルの作者の書く小説並に短いぞ?!

作者:あの…………そんなこと言ったら彼女に何されるかわからんのですが?

グルーヴィ:作者がどうなろうと俺達の知ったことか

ノルン:そうよそうよ!!

作者:お前ら…………!!!

カナメ:作者、さようなら

作者:カ………カナ………

カナメ:トールハンマー!!!!

作者:ぐっはぁ!!!!