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ローマ人の物語/マルクス・アウレリウス

 どうも、いけない。
 最近、閉塞的になっているのか、余裕のある振る舞いが出来ない。
 時間的余裕はあっても精神的余裕がない、と感じることが多いのである。
 こいつはまずい。

 というわけで、今日から毎日日記を書くという目標を立ててみることにします。何もせず悩むよりはましだと信じて。


 そんなわけで、ローマ人の物語の感想。
 今回は哲人皇帝として名高いマルクス・アウレリウスの話。
 ある意味カエサルやアウグストゥス並に知られ、その評判も上々の優良皇帝マルクス。塩野さんは、彼を少し違った視点から捉えています。
 詳しい内容は省きますが、読み終えたとき私の胸に去来したのは「哲人皇帝」でもなく「マルクス・アウレリウス」でもなく「ローマ人」ですらない、何か言い表しがたい歴史の波というか、因縁めいたものでした。
 史料も小説も同じですが、歴史を我々が考えるとき、必ずその視点は後世のものになります。だからこそ、当時の人々は気づきもしないことも、簡単に気づくことが出来る。
 カエサルやハドリアヌスには、そういったことに気付く能力――簡単に言ってしまえば先見性――があったんでしょう。そして、アントニヌス・ピウスやマルクス・アウレリウスにはそれがなかった。おそらく、当時のローマ人のほとんども。まあ、持ってないのが普通だと思いますが。
 そういう意味では、アントニヌスやマルクスを一概に批判することも出来ないんですよねえ。彼らは一生懸命だったはずだし、当時の人々もそれを認めていたのだから。

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