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ローマ人の物語/コモドゥス

 マルクス・アウレリウスの続きと、その息子コモドゥスを描いた「終りの始まり」中巻。
 マルクスに関しては、人材面では恵まれていたが、それを活かしきれなかったという印象があります。将軍たちとの関係自体は良好そのものでしたが、やはり総司令官としてのマルクスは……。
 ローマ皇帝が単なる政治家であれば、マルクスは優れた統治者でいられたのかもしれません。あるいは、功績はさほどなくとも人々から好かれる皇帝であったかもしれません。養父のアントニヌス・ピウスのように。しかし、ローマ皇帝は戦略家という面も持ち合わせており、彼にはその才が欠けていた、のかもしれません。

 コモドゥスについては、どことなくネロに近いイメージがありました。最初は、統治者としてはちょっとずれているかもしれないけれど、そこまで悪帝ではなかった。しかし、身内との関係悪化から少しずつ壊れていく。
 気の毒ではありますが、肉親との間に確執が起きたのがネロやコモドゥスといった後世曰く「悪帝」である人々だと考えると、有能な皇帝はその辺りも察して身近な人間関係のメンテナンスとかも行っていたのかな、などと思います。そういうのに無頓着そうな人もいますが(ティベリウスとかハドリアヌスとか)、彼らは肉親との確執などさして気にもしなさそうな鋼鉄の精神持ってそうですからねぇ……。


ローマ人の物語 30 (30) (新潮文庫 し 12-80)
ローマ人の物語 30 (30) (新潮文庫 し 12-80)塩野 七生

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star哲人皇帝の失敗
starローマの没落の始まり
starこういう物を待っていた。

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とりあえずの終わり

 我ながら、よくぞこんなに時間がかかったとは思いますが、大学進学の時もそういえばこんな感じだった気もします。

 とりあえず、内定を頂きました。IT系で、面接時の雰囲気などは良好でした。入社後は出向の場合もあるので、職場の雰囲気などはいろいろ変わるんでしょうが。
 二月と三月、隔週土曜に研修が入る予定らしいので、頑張っていきたいと思います。

 最低限のスタートラインにようやく立てた程度にも関わらず、今は正直ぐったりしとります。まあ、のんびりしてられるような時期でもないんですけどね。もう雪降る季節だよ。

 残り二カ月近く、少しは余裕が持てるようになりました。ようやく安眠出来そうです。

ローマ人の物語/マルクス・アウレリウス

 どうも、いけない。
 最近、閉塞的になっているのか、余裕のある振る舞いが出来ない。
 時間的余裕はあっても精神的余裕がない、と感じることが多いのである。
 こいつはまずい。

 というわけで、今日から毎日日記を書くという目標を立ててみることにします。何もせず悩むよりはましだと信じて。


 そんなわけで、ローマ人の物語の感想。
 今回は哲人皇帝として名高いマルクス・アウレリウスの話。
 ある意味カエサルやアウグストゥス並に知られ、その評判も上々の優良皇帝マルクス。塩野さんは、彼を少し違った視点から捉えています。
 詳しい内容は省きますが、読み終えたとき私の胸に去来したのは「哲人皇帝」でもなく「マルクス・アウレリウス」でもなく「ローマ人」ですらない、何か言い表しがたい歴史の波というか、因縁めいたものでした。
 史料も小説も同じですが、歴史を我々が考えるとき、必ずその視点は後世のものになります。だからこそ、当時の人々は気づきもしないことも、簡単に気づくことが出来る。
 カエサルやハドリアヌスには、そういったことに気付く能力――簡単に言ってしまえば先見性――があったんでしょう。そして、アントニヌス・ピウスやマルクス・アウレリウスにはそれがなかった。おそらく、当時のローマ人のほとんども。まあ、持ってないのが普通だと思いますが。
 そういう意味では、アントニヌスやマルクスを一概に批判することも出来ないんですよねえ。彼らは一生懸命だったはずだし、当時の人々もそれを認めていたのだから。

ローマ人の物語 29 (29) (新潮文庫 し 12-79)
ローマ人の物語 29 (29) (新潮文庫 し 12-79)塩野 七生

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star帝国のかげり
starうまく機能しているかに見えた帝国の大いなる機能不全
star五賢帝最後の皇帝にローマ凋落の翳りが見える

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ローマ人の物語/ローマのインフラ

 何気に今年初の日記になりますねー。半ば日記の存在忘れてました。
 そんなわけで今回もローマ人の物語。実は文庫版のは、今出てるやつ全部読んでしまってるんですけどね。……今回紹介するの読んだの半月以上前だったような。

 で、今回のローマ人の物語は番外編。これまでの巻でも度々触れられてきたインフラに焦点を定めた内容となっています。
 ローマのインフラと言えば街道が特に目立ちますが、それ以外の水道・教育等にも触れられています。知れば知るほど、二〇〇〇年程前のこととは思えなくなりますね。「人間が人間らしく暮らす」ことの根元にあるのは、今も昔も変わらないのかもしれません。
 帝国の規模も考えると、ローマ人はインフラマニアだったとしか思えなくなりそうです。メンテナンスとかもあるし、負担も凄かっただろうに……。二〇〇〇年後の現在でも残ってるのがあったり、現在の道路と重なる部分もあったりと、感心するよりも恐ろしいような印象さえありますねえ……。

 ちなみにカラーで史跡の写真などが掲載されており、ちょっとしたお得気分も味わえました。映像だけで表現出来ないものを文は表現出来る、その逆もまた然り、というわけで、よりローマを身近に感じられるようになった気分。一度行ってみたいですねえ……全部回るのは無理でしょうけど(時間かかりすぎる)。


ローマ人の物語〈27〉すべての道はローマに通ず〈上〉 (新潮文庫)
ローマ人の物語〈27〉すべての道はローマに通ず〈上〉 (新潮文庫)塩野 七生

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starもう一人の天才に始まる大事業
star「必要な大事業」
star時系列を飛び越えて

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ローマ人の物語〈28〉すべての道はローマに通ず〈下〉 (新潮文庫)
ローマ人の物語〈28〉すべての道はローマに通ず〈下〉 (新潮文庫)塩野 七生

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starインフラの話だけでここまで読めるとは・・・
star社会のインフラ

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二〇〇七年

 今年一年は世間のニュースも暗いものが多かったような印象がありますが、私個人としてもかなりしんどい年でした。何がしんどいって、来年以降もっとしんどくなりそうなのが目に見えてるのが。
 躁鬱病と言うべきかどうかは分かりませんが、テンションの上がり下がりが激しくなってきたのは確かです。無意識に今年一年を振り返ると悪いことばかりが思い浮かぶので、締めぐらいは良いことを振り返ってみたいと思います。


1:忘年会
 最近の思い出で良かったのはこれ。つい先日、中学時代の友人たちと集まっての忘年会をやりました。私の誕生日祝いも兼ねていたので、図書券や文芸誌や日本酒、それからプチライトセイバーなどのありがたいプレゼントまで頂きまして。
 中学当時は意識してませんでしたが、やはり年を取ると友人のありがたさというのが身にしみるものです。落ち込むことが多いとき、適当に話してるだけで楽しい気分になれる友人ってのは、本当に掛け替えのないもんです。


2:本「ローマ人の物語」「北方南北朝」
 ここ一年は司馬遼太郎さんから離れて、この二つを重点的に読んだ気がします。三者三様の面白さがあるので甲乙はつけがたいですね。
 分かりやすさでは司馬さん、渋さでは北方さん、不思議と引き込まれるのは塩野さんでしょうか。

3:ドラマ「風林火山」
 大河ドラマ、視聴率は微妙だったらしいですが、個人的には好きな作品でした。手放しでべた褒め出来るわけじゃないですけど。
 個人的には長野と武田の戦いも時間割いて描いて欲しかったかなぁ。


4;アニメ「CLANNAD」「グレンラガン」
 他にもいろいろ見てましたが、この二つが別格。これらを見てると「まだ頑張れる」という気になるんですよねえ(CLANNADはアニメというかアフターの思い出が)。「それってどうよ」と言われそうですが。
 っていうかグレンラガンは再放送枠で見てるので、まだこの二作品は続くという感じなんですよね。


5:ラジオ「うたらじ」
 まあ、このラジオのことは十年経っても覚えてそうな気がします。
 良い意味で、語ることが特にないなぁ……。何言っても「面白かった」の再確認にしかならなさそうな気が。


7:ゲーム「リトルバスターズ!」「信長の野望・革新」
 今年やったのは主にこの二作かなぁ。リトルバスターズはCLANNADとはテーマや雰囲気が異なるので優劣は判断しかねますが、良い作品だったとは思います。全体を通しての設定が、かえって個々のシナリオを分かりにくくさせてた気がしましたけど。
 革新は日本史に登場する武将をあれこれと登場させて好き勝手にやってます。「尊氏の野望」もその一つですね。……いつになったら続き書けるんだろう。

 こうして振り返ると、1以外はフィクションに関することばっかですね。絶望的だ。
 来年はノンフィクションでも良いことあるといいなぁ、と願いつつ、今年を締めたいと思います。


 二〇〇八年の目標:あきらめない

ローマ人の物語/アントニヌス・ピウス

 賢帝の世紀・下巻はハドリアヌスの生涯の続き、そしてアントニヌス・ピウスについて触れられています。五賢帝最後の一人については、番外編を挟んだ後になります。
 昨日はトライアヌスとハドリアヌスが好対照だと書きましたが、ハドリアヌスとアントヌス・ピウスも好対照と言えますね。トライアヌスとアントニヌス・ピウスが似ているというわけではありませんが。
 同じ五賢帝でも、彼らは大分違ったタイプの皇帝たちでした。それが皆「賢帝」とされたのは、現実に即した対応能力の高さという共通点があったからでしょう。自分に合ったやり方で、そのときの帝国に合った統治を実施する。言葉にすると簡単ですが、実際は非常に難しいことだったのではないかと思います。ケース・バイ・ケースを重視したとされるローマ人らしいような気もしますが。
 そして次回は番外編。このシリーズで度々触れられている、ローマのインフラについての内容になります。

ローマ人の物語〈26〉賢帝の世紀〈下〉 (新潮文庫)
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star皇帝にも色々いる
starあまりにも良い仕事をしすぎた逸品。

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ローマ人の物語/ハドリアヌス

 賢帝の世紀・中の主人公は五賢帝の三番手、ハドリアヌス。即位の際に生じた疑惑や問題、「一貫しないことでは一貫した」と評される気難しい性格など、ハドリアヌスは個人としての面が強い人物のように感じました。上巻の主人公であるトライアヌスが「私」を見せず「公」としての面を強く持っていたのとは好対照ですね。まあトライアヌスは史料がほとんど残ってなかったという事情もあるんですが。
 中巻のメインはハドリアヌスが決行した「再構築の旅」。広大なローマ帝国の各地を、最高統治者が直接視察する。こういう発想がどこから来たのか結構気になりますね。当初は短期間で済ませるつもりだったのが、「これはまずい。他のところも見て回らなければ」とでも思うようになったのでしょうか。
 しかし、現場の人はどう思ってたのかと想像すると、少し笑えるのは気のせいでしょうかね。ハドリアヌスみたいな気難しく手厳しい皇帝が職場に現れるのだから、結構「うわ、今度うちに来るのかよ」とか思う人もいたんじゃないかな、などと勝手に想像してみたり。

ローマ人の物語〈25〉賢帝の世紀〈中〉 (新潮文庫)
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star精力的な皇帝
star百聞は一見にしかず

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ローマ人の物語/トライアヌス

 トラヤヌスとも。
 五賢帝の二番手であり「至高の皇帝」と元老院から称された彼の生涯が、文庫版「賢帝の世紀・上」のメインとなっております。
 彼自身は元老院からの受けもよく、市民や軍団からの指示も得て、戦争に勝利して領土を拡大に成功するなど、いろいろやっており、読む側としても飽きない内容でした。同時に、トライアヌスの仕事ぶりを見ていると、皇帝というのは普通の人間がやれるものではない、と再認識。三流では駄目、二流でも駄目、一流でも場合によっては駄目、というぐらい厳しい職務だったんでしょうねぇ……。
 個人的に気になったのは、このトライアヌスの伝記がろくに残っていないということでしょうか。作中でもいろいろと述べられてましたが、やはり遠い時代の出来事なのかな、とありきたりなことを考えてしまいます。

ローマ人の物語〈24〉賢帝の世紀〈上〉 (新潮文庫)
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star賢帝トライアヌス
star読みやすくなって、ハイ!
starトライヤヌスの偉業

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いい最終回だった

 感想は書いてませんでしたが、ほとんど見てた風林火山。歴史ものとしては、ここ数年のでは一番好きです。新撰組は歴史ものというより青春群像劇だったし(あれはあれで好きだったけど)、義経は清盛の死後辺りからあまり見なくなり、功名が辻はつっこみどころ多数だったからなぁ。
 最初は山本勘助が主人公ということで「川中島で終わりか、武田の最後までやらないのかなぁ」なんて思ってましたが、実際始まるとなかなかどうして、充実した内容じゃないですか。
 途中微妙な回もありましたが、一年も続くと途中で息切れするのも無理のないこと。最終回では回想シーンが多様されてましたが、見てみるとかなり感慨深いものがありました。
 勘助の最後の戦いは、板垣の最後の戦いを若干意識してたような気も。心憎い演出だなあ、と一人思いながら見てました。勘違いだったらちと恥ずかしいですが。
 ともあれ、出演者とスタッフの皆さん、お疲れ様でした。

感覚

 昔は週五日学校あったというのに、週五日就職活動があると忙しい気になるのは感覚がだらけてるからでしょうか。
 とりあえず今日行ったところは、予定の空きがないせいで選考進のかなり難しそうです。今週中って、午前も午後も空きないんですけど。午前と午後は全部別々の予定になってるので、移動時間もかかるし。

 そんなわけで今週はさすがに厳しいので更新お休み宣言。次回の異法人の夜は全力投球したい内容なので、じっくり書きたいのです。大きな出来事がありますので。

 そして今日で二十二歳です。
 昨日の深夜零時に祝いのメッセージ貰ったときは素で気づきませんでした。他にもミクシィで祝いのメッセージもらったり。ありがたいことです。
 生まれたての二十二歳。どんな一年になることやら。

 そして今更ながら鯖味噌って日野ちゃまのことなのかと思い至る。